おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

LM334Zによる定電流回路

LM334Zは抵抗1本で定電流回路ができるスグレモノだ。かつては北野氏によるWebページにまとめられていたが、消えてしまったので備忘録として拙ブログに残しておくことにした。

 

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LM334ZはTO-92パッケージに入っている。 LM334のデータシートはこちら(pdf)。

 

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ピン接続図と定電流回路を上記に示す。電流は最大10mAでV+とV-の電位差は最大40Vとなっている。

 

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V+とV-の電位差が1V程度から定電流特性が得られている。

 

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これはLM334Hでの実測データ。わずかに定電流特性の電圧依存が見られるのはLM334H自体の発熱によるものかもしれない。

 

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RSETの抵抗値を変えながら電流を測定した。青線は実測値。

 

RSET[Ω]=70/ISET[mA]

 

の近似式(赤の点線)が成り立つ。ISETが1.5mAならRSETはほぼ47Ωとなる。ISETが2.0mAならRSETはほぼ36Ωとなる。

 

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LM334は温度依存性がある。上記は実測値で20℃〜80℃で0.2mA程度増加した。

 

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実験風景。LM334Hを使用。

 

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RSETは半固定抵抗を使用している。

 

電池や半固定抵抗も温度依存があると思われるので、だいたいこんなもんという程度に考えてほしい。

 

北野氏によるとLM334ZはCRDよりは安定性が良いが、LM317Tのほうがさらに良く、オーディオ用途としてのノイズの発生はLM334Zのほうが随分少ないとのこと。

 

電流を沢山流したければLM317Tを用いれば良い。 LM334Zは2016年11月現在、Digi-KeyRSコンポーネンツサンエレクトロなどで購入可能。