おんにょの真空管オーディオ

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主に真空管を使用した自作アンプでの試行錯誤を公開しています。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6J6パラプッシュプルアンプ・リニューアル完成

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6J6パラプッシュプルアンプのリニューアルが完了した。このアンプはもともと外道アンプというカテゴリーで製作したものだが、すっかり更生してまっとうな道を歩くアンプになった。でも、そもそもTVチューナーのタマをパラプッシュプルで出力管として使うという点ですでに違う道を歩いているような気がする。

 

ソケットにイルミネーションLEDを仕込んであってクリスマス仕様となっている。クリスマスまで稼働させようと思って急いで製作した。なんとか1週間程度はディスプレイできそうだ。

 

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回路図を上記に示す。DEPPだったのを差動アンプに変更、少しだけDEPPの血を混ぜている。初段用の電源をAC16Vから倍電圧整流して作っていたりして冗長なところがあるが、リニューアルでも変更しなかった。電源トランスはかなり余裕がある。

 

回路命や特性命の人から見れば鼻でせせら笑うようなことをしているかもしれないが、私はアンプのデザインと自分好みの音が出ることが大切だと思っているのでどうでもかまわない。なぜなら良い回路、良い特性が良い音を出すとは限らないからだ。

 

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諸特性を上記に示す。リニューアルで気にしたのは残留ノイズで、前の作品はOPTが電源トランスからの誘導ノイズを受けてLchのみ高かった。いちおうブリキ缶に入れていたけどあまり効果がなかった。今回は0.11〜0.12mVとなったので十分低いと思う。

 

利得が17倍前後と高めだが、それを変更するには初段の利得を抑える必要があり、直結アンプなので電圧配分が変わってしまうことから止めにした。

 

さて、リニューアル後のアンプの外観をご披露。

 

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正面から。以前のは馬鹿でかいコンデンサを載せる必要があったのでシャーシが大きかった。だからタマに合わせてコンパクトに作り替えた。シャーシはW250mm×D150mm×H40mm。

 

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電源トランス前がデッドスペースになってしまうのでカバー付のチョークコイルを配置した。もとはシャーシ内蔵のものだった。

 

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真上から。これくらいのサイズのほうが熱対策やレイアウトのしやすさ、組みやすさなどの点で良いと思う。

 

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いちおう電源トランスとOPTの配置は誘導ノイズを受けにくいようにしてある。

 

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シャーシの色はミラノレッドで塗装してある。これはホンダ車の伝統の色だと思うがよくわからない。シャーシ磨きは技術が発展途上で試行錯誤しているのでまだ磨き傷が残っている。

 

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ヒューズホルダーのサトーパーツF-7155はミニヒューズ用で、加工穴径が13.2mmとステップドリルで加工可能なので便利だが文字がひっくり返ってしまう。正立するようにしてもいいんだけど、普段は後ろ側は見えないからまあこれでいいか。

 

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イルミネーションLEDで照らしているようす。このLEDは赤青緑だけではなく状態によって黄色、橙、ピンク、紫などにゆっくり変化する。LEDごとに周期が異なるので色がバラバラになる。

 

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シャーシ内部。アンプ部はスペース効率を高めるためユニバーサル基板とした。

 

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反対側から見たところ。ロッカースイッチ穴を長辺19.2mmのところ19.5mmにしてしまったらガタガタしたのでボンドで固定してある。

 

駄耳による試聴結果を書いておくと、DEPPでは冴えない感じだったのが差動プッシュプルにしたら澄み切った感じになった。反面、6J6の特徴だと思うが潤いみたいなのは感じられない。理由はわからないがミニアンプなのにスケール感があって小音量でも心地よく聴ける。

 

↓部屋の明かりを消して撮影してみた。これなら音が出ていなくても構わないよね。

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