おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6550 CSPPアンプ・プレートチョークドライブの検討

前回はブートストラップによるドライブ方法を検討したが、今回はプレートチョークによるドライブ方法を検討する。プレートチョークにはセンタータップ付きチョークで染谷電子のKL10-05を起用する。

 

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KL10-05のインピーダンス特性を上記に示す。オープンでは山型のインピーダンスカーブを描くが、並列に次段のグリッド抵抗を接続することで平坦になってくる。今回はものの試しということでグリッド抵抗を47KΩとする(合成インピーダンスは42.5KΩ)。

 

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ドライブ管には手持ちの5687WAを使ってみよう。これはコンピュータ管でrp=2KΩと低く、Ep max=330V、Pp max=4.2W(each plate)という力持ちで、ヒーターも6.3V0.9Aで並みの出力管以上、大食いのタマだ。

 

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回路図を上記に示す。

 

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5687WAのEp-Ip特性図にロードラインを引いてみた。+B(350V)から5687WAのカソード電圧を引くと308.7Vとなり、ここからKL10-5の巻線DCRである870Ωのロードラインを引く。ロードラインとIp=6mAの交点が動作点となる。この動作点から42.5KΩの交流ロードラインを引く。

 

ドライブ電圧は522.5Vp-pも得られた。これなら前々回で求めたKT88(6550)のドライブ電圧340Vp-pを十分カバーしていることになる。

 

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グリッド抵抗を33KΩとし、合成インピーダンスを30.4KΩとしてロードラインを引いてみた。動作点を変更していないので右下の線分が短いが、それでも444Vp-pのドライブ電圧が得られた。プレート電流を増やせば最適化できる。

 

さて、次回は初段の検討をする予定。