おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6550 CSPPアンプ・ブートストラップの検討

ラジオ技術2014年5月号の「KT88-CSPPアンプの製作」にはブートストラップがかけられている。ではブートストラップでドライブ電圧がどうなるのか検討してみる。例によって計算にミスがある可能性があるので眉にツバをつけながらお読み下さい。

 

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回路図を上記に示す。12AU7のプレートが10KΩでKT88のプレートに接続されてブートストラップがかかっている。ブートストラップによる交流ロードラインの引き方を参考にして引いてみる。

 

ブートストラップは実負荷抵抗の数倍に出力段グリッド抵抗の並列合成でロードラインを引けば良い。

 

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実負荷抵抗の5倍でロードラインを引いてみた。10KΩのロードラインは実負荷抵抗によるもので、10KΩ*5//100KΩ=33.3KΩとなる。

 

ドライブ電圧は330Vp-pと算出された。前回の拙ブログにてKT88に必要なドライブ電圧は340Vp-pとなったから、これではドライブ不足になってしまう。ロードラインも動作点から右下が短い。

 

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実負荷抵抗の7倍でロードラインを引いてみた。7倍という値は拙17JZ8 CSPPアンプでも同じ値を使っている。交流ロードラインは10K*7//100K=41.2KΩとなる。

 

これなら動作点の左上と右下の線分がほぼ一致する。ドライブ電圧は371Vp-pとなり十分ドライブできることがわかる。

 

次回はドライブ方法をブートストラップではなく別の方法で検討してみようと思う。じつはこれが本命となる予定。