次回までつまらない回路設計の記事が続くが備忘録なのでご辛抱を(って何をだ?)
6550 CSPPアンプの電源回路の設計をしてみた。電源には +B(Lch,Rch)、SG電源、固定バイアス用-C電源、初段用電源(+カスコード用電源)、初段用-C電源が必要となる。
「KT88-CSPP 35Wパワー・アンプの製作」の記事ではKT88の1本あたりバイアス電流が60mAとなっていたが、電源トランスにPMC-283Mを採用すると+Bの最大電流は280mAなので殆ど余裕がない。
そこで拙6550 CSPPアンプはバイアスを深くして30〜40mAに絞ることにする。B級動作領域が広くなるが、CSPPでは音質の劣化が少ないとのことなので大丈夫と思う。消費電力も抑えることができる。
回路図中でSG電源の2SC3234の発熱が4.3Wとなっているのは6550のSG電流を1本あたり4mAと見積もった場合なので、バイアスを深くすればSG電流も減るので発熱量を抑えることができる。なお75Vと130Vのツェナーを別のものに交換すればSG電圧を上下できる。
初段用-C電源はSG電源のリターン電流を使う。SG電流が変動してもツェナーダイオードを使っているので変動が少ないはず。
固定バイアス用の-C電源は6550のバイアス調整にDCバランスボリュームを使うつもりだったが、面倒になって個々のバイアス調整にしてしまった。100KΩと15KΩはそれぞれのバイアス用に分けたので、調整中に他のバイアスが狂ってしまうということは少ないはず。ボリュームの中点が浮いた場合、470KΩでバイアスが深くなるようにしている。
これでひととおりの回路設計が終わったので、次回はアンプ部の回路図を作成する予定。