今までの設計をもとに6550 CSPPアンプのアンプ部と全体回路図を作成した。
プレートチョークドライブ版のアンプ部回路図を上記に示す。初段カスコードのベース電圧用は初段用電源からツェナーによる定電圧にした。また3.6mAの定電流源をLM334Zで作っている。LM334Zは最低動作電圧が1Vでも大丈夫なので-Cは-3.9Vと低い。
5687WAのカソード共通抵抗は3.4KΩとした。これをLM317Tによる定電流源に変更するには最大動作電圧40Vを超えることを避けるため直列に抵抗を入れる必要がある。抵抗1本で済むのならそれでOKじゃね?
発振防止の直列グリッド抵抗やゲート抵抗は全部1KΩに統一してしまったが大丈夫かな?発振したらもっと値の大きい抵抗値へ変更するつもり。
6550は固定バイアスだがグリッド抵抗が低いので低周波で大振幅の信号が入るとカップリングコンデンサの耐圧を超えてしまう可能性がある。だから耐圧を630Vに高くしてある※。ちなみに自己バイアスならグリッド抵抗も高いので耐圧の心配をしなくても済む。
6550のカソード電流は1Ωの抵抗で検出する。それぞれにDMMをつなぎ、両方の電圧が等しくなるように調整する。
5687WAでブートストラップ版のロードラインを引いてみた。ブートストラップで実負荷抵抗の7倍となるように考えた。実負荷抵抗は10KΩ、6550グリッド抵抗100KΩでドライブ電圧は457Vp-pとなった。出力38Wでの6550のドライブ電圧は340Vp-pだったから十分ドライブできる計算になる。
ブートストラップ版のアンプ部回路図を上記に示す。プレートチョークドライブ版とちがうのは5687WAプレート抵抗10KΩが反対側6550のプレートにつながることと、6550グリッド抵抗が100KΩになること。
回路図を上記に示す。カップリングコンデンサは0.33uF、前段のDC電圧345V、10Hzのサイン波でピークは294V(588Vp-p)、グリッド抵抗47KΩ、6550のバイアス電圧-25Vの条件。
VINとVOUTの電位差を赤線で示す。コンデンサの耐圧630Vに対しピークは594Vでいちおう余裕がある。
全体回路図を上記に示す。回路にミスがないか、動作が適切かどうかは実験回路を組んで検証する必要がある。