前回検討した回路を元に71Aパラシングルアンプの全体回路図を作成した。
NFBをかけないので残留ノイズは0.5mVまで許容する。1mV以内だったらリスニングポジションでハムノイズが聞こえることは無いのでまあいいか、といったところ。
HC-203Uは3段アンプ用で2次側の位相が逆になっている。8Ω側をGNDに接続しているのは将来NFBをかけようと思った時に改造を簡単にするため。
71Aのフィラメントの2本並列で、この回路でハムバランスが取れるかどうかは実際にやってみないとわからない。あまり残留ノイズが下がらないかもしれない。
+B用のチョークはPMC-1010HからPMC-415Hに変更した。これはFETリプルフィルタの入出力電位差を確保するためで、71Aのプレート電圧が2V下がってよいのならPMC-1010Hで構わない。FETリプルフィルタが嫌という人は120Ω5Wの抵抗と電解コンデンサでCRフィルタとすれば良い。その場合はC3を通常のカソードバイパスコンデンサにしないとハムが出るかもしれない。
他にチョーク無しでFETリプルフィルタのみとする方法があるが、シャーシ上にチョークを置いたほうが真空管アンプらしいかなと思って入れてある。
+B1は+Bから抵抗で降圧しているが、71Aのグリッド電流で電圧が下がってしまうのでツェナーで安定化するかもしれない。ブリーダー抵抗を入れるだけで済むのならそうしたい。グリッド+5V程度なら振れると思うけど、実際にやってみないとわからない。