事の起こりはユニバーサル実験アンプに42を挿してみたところから始まる。とても自分好みの音が出たのでちゃんとしたアンプに仕立てようと思った。ただST-14の42に比べてPMF-5WSのちっぽけなOPTではいかにも見劣りする。そこで値上がり前に買ったISOのFC-12Sを充てがうことにした。
回路図を上記に示す。初段は半導体の構成で、これはユニバーサル実験アンプと変わらない。直結だからカップリングコンデンサは無い。42は古典管なので最大プレート損失11Wの45%で軽く使っている。
シャーシは(株)奥澤のO-45(W300mm×D170mm×H50mm、t1.5mm)。シャーシの塗色はダークグレーマイカメタリックで、コンパウンドで磨いて光沢仕上げとした。
諸特性を上記に示す。出力は2Wを目標にした。周波数特性は高域が伸びて-3dB点は156kHzとなっている。詳細はこちら。
完成したアンプの写真を撮影。シャーシ幅は300mmだがもっと詰めれば250mmでもイケたかもしれない。電源トランスが端に寄りすぎている感じがするが後の祭り。
電源トランスが小さめなのは基本がミニワッターだから。42の背が低くなるようにソケットプレートを使って15mm落とし込んだ。OPTにはISOの銘板を貼り付けた。
殆ど真上から。
シャーシサイドにはいつものようにアクリル板を接着剤で貼り付けてある。
反対側から見たところ。
ISOって反対側から見るとOSIと読める。
JJのブロック電解コンデンサの表示が後ろ向きなのは変かなあ? SP端子にはバナナ専用のものを使っている。拙宅でのSP接続は全てバナナなので問題ない。
42のヒーターが点灯しているようす。
映り込みがあって見にくいけど東芝の42はプレートが円筒形でそっけない。
シャーシ内部。42のカソード抵抗は1.5KΩ5Wと1.8KΩ5Wの酸金を直列にした。
反対側から見たところ。シャーシアースポイントはRCA端子の横。
駄耳の私による試聴結果を書いておくと、中高音の透明感に溢れており、低音もファンダメンタルに出ているように感じられる。聴いていて気持ちいいのは1番かもしれない。一言で表現するのならエレガントかな。
私より耳の良い!?妻による試聴結果。
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・すっきりしているかなと思った
・生音に近くバランスが良いと思った
・真空管が面白い こっちからでも光っているのが見える 電球みたいだね
・ウェットでもドライでもなく丁度よいところに落ち着いている感じがする
・オーケストラの楽曲に向いている感じがする
・高音も低音も安定して出てるね
・広がりのバランスが良い
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