おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

トランス式USBDAC・3台を改造

TF-3版トランス式USBDACの低域クロストーク改善結果が良かったので他の3台のトランス式USBDACの改造を行った。それぞれAKI.DAC-U2704のVCOM〜GNDに接続されているC11を1000uFに増量した。

 

★TpAs-203版トランス式USBDAC

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改造後の回路図を上記に示す。C11は330uFから1000uFに増量した。

 

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改造後のDAC基板。

 

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クロストーク特性。0dBFSでの出力電圧は2.2Vで、20Hzでの値は-71dBから-80dBまで改善。左右のインダクタが近いので高域クロストークはあまり良くなく20kHzでは-57dBに留まっている。

 

★TpAs-202版トランス式USBDAC

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改造後の回路図を上記に示す。C11は220uFから1000uFに増量した。

 

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改造後のDAC基板。

 

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クロストーク特性。0dBFSでの出力電圧は0.54Vで、20Hzでの値は-66dBから-79dBまで改善。左右のインダクタが近いので高域クロストークはあまり良くなく20kHzでは-60dBに留まっている。

 

NECマッチングトランス版USBDAC

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改造後の回路図を上記に示す。C11は220uFから1000uFに増量した。

 

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改造後のDAC基板。表面実装LEDにハンダ付けしていた線が1本取れてしまったのでつけ直した。もちろんライト付きルーペを覗き込んでの作業だった。

 

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クロストーク特性。0dBFSでの出力電圧は0.61Vで、20Hzでの値は-67dBから-78dBまで改善。20Hz以下では飽和しているためかカーブが他のトランスとは異なっている。左右のインダクタのクロストーク対策を行ったため高域クロストークは20kHzで-70dBとなっている。

 

動作確認のため3台のUSBDACを聴いたが殆ど違いがなく出力電圧だけが異なる印象。音的には全てのDACで良くなっていると思われるので、この改造はお薦めできる。ただしコンデンサの交換は技術的に難しいので誰でも可能とはいえない。マッチングトランスやLPFよりも音の変化が大きいようだ。駄耳での印象なので全面的に信用しないように。

 

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ゼムクリップとハンダを一緒に暖めてスルーホールに突き刺す方法はクリップさえあればできるのでハンダを除去する工具を持っていなくても何とかなる。