アナログオーディオフェアに行ってきた。混雑を避けるため2日目の午後3時に到着。折しも台風の接近で雨模様の天気だが、気温が20℃前後と低いので助かった。
例によって私が見た所はものすご〜く偏っているのでそのつもりで見てほしい。損保会館を入ったらまずは2階の物販売り場へ。
中電のブースで長居してレコードを聴いたりいろんなお話を伺ったりしていた。ここはレコードプレーヤーのカートリッジをメーカーに提供している会社で、セールスじゃなくて技術者だからそういう方面に詳しい。
MMカートリッジって高域にピークが出るんですよ。その出方によって音が違って聞こえる。(えっそうなんですか?…フォノイコの入力インピーダンスが47KΩの時に周波数特性がフラットになるように設計するんじゃないの?)
プレーヤーにかけたまま1ヶ月とか回しっぱなしにするんです。ダストカバーをかけないで、仕事の部屋で。顕微鏡で針先を見ると全然摩耗していないんですよ。メーカーでは寿命500時間とかなっていても全然大丈夫。
AT95EはVM型でカッターヘッドと同じ構造をしています。MM型はポールピース(あやふや)が交叉するからセパレーションの点で不利なんですよ。VM型はウチではやりません。
ちなみにカートリッジの事故で多いのは盤のリードインより外へ針を落として回っているプラッターに接触しカンチレバーを曲げちゃったり折っちゃったりすることだそう。私の使っているKP-880DIIはプラッターに針が接触しない構造(オートリフトアップがそこまで下がらない)だから気にならないし実際何回かやったことがある。
ハイエンドオーディオを漫然と聴くより何万倍も有益なお話ではなかろうか。
私が手を出せるなんちゃってアナログではこの手のカートリッジが精一杯。オーディオテクニカのAT95Eがライバルと言っていた。
ヘッドシェルとか交換針。
スタイラスの状態を見るには50倍(だったかな?)程度の倍率のルーペとペンライトが一番のようだ。針先の摩耗状態を見るなら100倍というから顕微鏡レベルだね。
いろんなレコードを聴かせてもらった。でもイコライザーやヘッドホンアンプやヘッドホン如何で音が変わるから何とも言えないが、ユーミンの声がキツく感じたので自分の好みの音とはすこし違うかなと思った。
ザ・ピーナッツの新譜?を買ったので聴いていいですよ、と言われたけど、未開封のを自分ごときが最初に針を落とすのはためらわれたのでお断りした。ザ・ピーナッツって私よりもっと年上の世代の人が聴いていたのではなかろうか。
MG-2875Gのカートリッジで鳴らしているところ。
私は3階のイベントには行っていないし、4階5階へは一応行ったけど自分の目指すオーディオとは最も遠いところにあると思うし、だいいち音が良いとは思えなかった。聴いていて落ち着けないんだね。会場のせいもあると思う。
なんかもう違うんだよ。ハイエンドオーディオを買うような人はこのようなフェアに聴きに行くことは無いと思う。誰かその方面の人に一番高いのを頼むと言って買うんじゃないのかな。
ウエスギの高そうなプリアンプの内部。展示されていたので撮影してみた。
ウエスギの高そうなプッシュプルアンプ。
ウエスギの高そうな300Bシングルアンプ。
本日のおみやげ。なんでヨドバシなのかというと、アナログオーディオフェアで売っていなかったから。なんでこの手のクリーニンググッズが売っていないんだろう?
中古レコードも売っていたけど、私が探しているものを見つけるのは困難だった。こういうのは掘り出し物があったから買ったというのが最もありがちだよね。中古でも数千円するから探す気になれなかった。
最近制作されたレコードもあった。でも1枚8千円していたのでブッ飛んだ。私が買っていた時代は1枚3千円程度だったから。