おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

デジタルオシロを使ってみる

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アナログオシロが壊れてしまった。そこで以前からの懸案で延び延びになっていたデジタルオシロを購入することにした。買ったのは岩通のDS-5105Bでシリーズでは一番安い機種だ。

 

デジタルオシロにしたのはスペースファクターと重量の点が大きい。いつも8kgあるアナログオシロをラックから出してはセッティングしていた。DS-5105Bなら2.2kgだから室内の移動なら片手で楽にできる。

 

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前面パネルに仰角をつけるには下側にあるスタンドを立てれば良いのだけど、本体を手前に引き寄せようとするとスタンドがパタンと倒れてしまう。わかっていれば注意するだけなので問題ない。

 

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一番最初に気になったのは波形のギザギザだ。今どき液晶テレビでこんなに画素が荒かったら誰も買わないと思うのだが、内部処理のナントカでそういう表示しかできないのだろうか。高級機種なら滑らかになるのかな?波形表示の滑らかさはアナログオシロに遠く及ばない。

 

ギザギザに対してはACQUISITIONボタンを押すとAVERAGEという機能があるが、表示のチラツキが減るだけで信号のレベルや周波数を変えるとヌメーッと波形が変化していくので使いたくない。

 

上記の画像はCOPYボタンを押してUSBメモリに画面をコピーしたもの。デフォルトでbmp保存しているがファイルの日付が2006/01/01 00:00になっている。本体には時計が内蔵されていないため保存する日時を指定することができない。しかもPCで表示させると小さい。デジタルオシロとPCを接続してアプリでやれば良いのかもしれないが、それではPCオシロになってしまう。

 

また波形をストアしてから表示していく感じ(サンプリング?)があって、これをデッドタイムと呼ぶようだ。アナログオシロのほうが断然表示が早い。

 

1つの操作をするのにボタンの2〜3アクションが要るので慣れが必要。また取扱説明書は紙のが付属しているがpdfデータが無いので検索不可。こんなの自炊してOCRする気にもなれないよ。

 

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とりあえず何かの波形を表示させるにはAUTO SETUPのボタンを押す。

 

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するとこんなふうになる。2現象で表示させているのにオフセットが無くなり波形が重なってしまう。だからこのボタンを押すとオフセットでいちいちずらしてやらなければならない。便利そうで便利でないボタンだ。

 

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VOLTS/DIVの切り替えは、1ないし2のボタンを押してから右下のツマミを回す(赤枠内)。2現象で表示している時はこれが面倒くさい。コスト削減のためなのだろうか。私はステレオアンプの左右チャンネルを同時に表示させるので入力レベルを変えてクリップの様子を見る時などは2チャンネル同時にVOLTS/DIVを切り替えたい。でもやっぱり慣れだよな〜。テクトロニクスのTBS1000Bならツマミが独立なのにね。

 

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トリガーのCH1とCH2を変えるにはMANUAL TRIGGERの上にあるMENUボタンを押して出てくる表示でCH1とCH2を切り替えれば良い。ただ順繰りに変わっていくから何度も押す必要がある。

 

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赤丸印で示したチャンネルでトリガーがかかっている。

 

このようなデジタル機器で見過ごされがちなのが機器が出すノイズ。DS-5105Bの電源ボタンをオンオフしてアンプの残留ノイズの変化を見たが、値が変わらなかったので少ないと判断する。アナログオシロのSS-7804ではノイズが出るため残留ノイズの測定時にはオフにしていた。

 

プローブをLchとRchにそれぞれ接続しているとクロストークが生じるので特性の測定時には外すようにする。これはSS-7804でも同様だった。

 

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PCL83シングルアンプで2Vp-pの方形波を表示させてみた。これは100Hzで上がLchで下がRch。

 

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1kHzの方形波を表示。

 

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10kHzの方形波を表示。波形のギザギザに隠れて細かいところが読み取りにくい。

 

デジタルオシロでなければできない機能を使いたいのなら別だが、真空管アンプの波形観測だけならアナログオシロのほうが使いやすいと思う。