キットを組み立てたサンオーディオのSV-VT25Limitedを買い取りに出そうと思う。電圧増幅部を6FY7のカソードチョークドライブに改造してあるのをオリジナルに復元する。安く買い叩かれるかもしれないが、次にこのアンプを使う人に気持ちよく使って頂くためだ。
現状の内部。電圧増幅部は6SN7GTの2段増幅にする。カソードチョークを取り除き、ホーロー抵抗を使ったカソードCRに戻す。ブリッジダイオード周りの配線を迂回させているのを、ダイオードを移動させて配線をまっすぐにする。整流管と電解コンデンサを遠ざける。
外したCRや配線、トランスなど。
ブリッジダイオードは2W弱の発熱だがシリコングリスを塗って固定した。
貼り付けボスはドライヤーの熱を十分当てた後、接着剤のヘラを突っ込んだら取れた。両面テープの跡はシールはがし剤できれいにした。
配線を見ていたらアレやコレをやりたくなりなかなか進まない。ハムバランサからVT-25フィラメントへの配線の経路を変更した。
この頃の配線は太いものを使っていたんだね。細いとカッコがつかないから太いものを使って復元した。UL1015のAWG22なら見た目が太いし、しなやかだし、半田ごてが当たっても容易には溶けない。
ジャンク箱を漁って見つけたアーレンブラッドレーの抵抗やチューブラーの電解コンデンサ。チェックしたがコンデンサはOK、抵抗は値が高くなっていた(+2.8%〜+16.1%)。使う場所がわかっているから大丈夫だろう。
CRを取り付ける前。
全てのCRの取り付けが終わった。
反対側から見たところ。 配線チェックをしっかりやった後に動作確認を行う。まず整流管だけを挿して+Bにダミー抵抗を接続し電源トランスと+Bの電圧を確認。VT-25のフィラメント電圧は無負荷でDC8V出ていた。
続いて6SN7GTを挿して電圧の確認。終わったらVT-25を挿してカソード電圧とプレート電圧を確認。SP端子にテスターをACレンジにして接続、RCA端子に指を触れて電圧が上昇するのを確認。
回路図に実測した電圧を赤字で記入した。 ひととおり簡単に特性を確認したら問題ないことがわかった。
3階の自室にて試聴。当初はこれといって特徴のない音が出ていたが、だんだん実力を発揮するようになった。澄みきった高音が美しい。
入力ボリュームにガリがないことを確認。ツマミをキット付属のものに戻そうとしたら1個しか見つからない。オリジナルじゃないけど仕方ないか。
今後は詳細な特性を測定してみる予定。