おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

6P3S CSPPアンプ・電源回路設計

6P3S CSPPアンプの電源回路設計はLTspiceでおこなった。電源トランスのPMC-190Mは+B端子が220Vと低めなので、ヒーター端子の6.3V+5Vを半波倍電圧整流して嵩上げする回路とした。また、同じヒーター端子を半波整流して初段用の-C電源を作っている。

 

6P3S_cspp_schematic_power.gif シミュレーション回路図。FETリプルフィルタを使用して残留リプルを抑えている。

 

6P3S_cspp_power_simulation_waveform.gif シミュレーション結果。倍電圧整流(NODE2)は29Vとなり、VOUTでは299Vが得られた。

 

嵩上げ電圧をどこに加えるかシミュレーションしたところ、C1のリターン電流が倍電圧整流回路を経由しても残留リプルが低かったのでこの回路を採用した。

 

6P3S_cspp_schematic_power1.gif 電源部の回路図を上記に示す。

 

6P3S_cspp_schematic.gif 全体回路図を作成。6P3Pの電流は絞ってカソードで21mAとした。CSPPの場合は並列合成なので、電流を絞って使ってもスイッチング・トランジェント歪みが原理上発生しない。VR2の両端〜GND間にコンデンサを入れたほうが良いかもしれないが省いた。

 

出力部を固定バイアスにすれば電源の嵩上げは不要となるが、出力管の暴走に対して無力なので自己バイアスとした。