5結で実験した後で、3結での特性を調べてみることにした。
諸特性を上記に示す。OPTの2次8Ωに8Ωの負荷をつないだ場合を1次8kΩ、2次16Ωに8Ωの負荷をつないだ場合を1次4kΩとしてある。出力は1.8W〜1.9Wでどちらも大差なかった。5結での出力は2.2Wであまり違いはない。DFは5.9と3.7で5結の2.2に比べて増えており実用上は差し支えないレベルになった。
周波数特性。OPTの2次側にDC電流を流しているためか、高域に凸凹が見られるが170kHzまでは素直だ。
OPTの1次8kΩでの歪率特性。なぜか110Hzの歪率カーブが良いが、各周波数でほぼ揃っている。
OPTの1次4kΩでの歪率特性。電圧増幅段と出力段で歪みの打ち消しがされているのか低歪みになっている。
OPTの1次4kΩでの回路はこんなふうになっている。パラレルフィードとKNFという既存の回路を組み合わせただけだが、案外特性的には良好な結果になった。
これはSP端子での1kHz・歪率10%の波形。OPTは同相で、47のグリッド波形とプレート波形は位相が逆になるからカットオフが先に起きていることがわかる。47のプレート電流を増やせばカットオフ側が伸びるがプレートチョークCH-3030Zが最大30mAのため増やせない。CH-3045ZならOKだがどうしよう?
OPTの1次を8kΩとした時の1kHz・歪率10%の波形。カットオフとグリッドプラスでクリップが同時に起こっていることがわかる。