近日中に拙ブログ内のミニワッターの紹介記事をまとめようと思っているんだけど、その1つに6N6Pパラシングルアンプがある。記事を見てみると最終的にどうなっているのかよくわからないので、このアンプの紹介記事を書こうと考えたわけ。
ひととおり特性の測定が終わって、後はブツ撮りをするだけになった。でもその前にアンプがどんな音なのか聴いてみた。すると音場感にあふれ優しい音でクラシック音楽のような鳴り方をするという印象だった。
このアンプは10年前に製作したもので、現在の自分の好みの音とは違っているなと感じた。そこでアンプの内部を見てみると、初段SRPPのカソードバイパスコンデンサにニチコンMUSEが使われていた。
上記画像の赤丸印が回路図に赤枠で囲ったコンデンサ。 それでこの記事を思い出した。どうもこの電解コンデンサが自分の好みと違うようだ。
ジャンク箱を探ったら同じ電圧、容量の東進工業UTWRZが見つかったので替えてみることにした。緑色がニチコンMUSE、茶色が東進工業UTWRZ。
結果はなぜか音量が上がったように感じ、音色はワイドレンジでクリアに変わった。やはりこっちのほうが好みだ。
一般的には初段カソードバイパスコンデンサで音が変わることは知られていない。電子工作のスキルがないと交換は難しいから。真空管なんて引っこ抜いて交換するだけだよね。
ではなぜ推奨されないかというと、お店の利益にならないため。1個せいぜい数十円のコンデンサなんて利益が殆ど無いに等しい。1本1万円の真空管や1個5千円のオイルコンデンサのほうが儲かるから。
自分の拙い経験から言うと、電圧増幅段の抵抗やコンデンサを替えるほうが音色の変化が大きい。それはゲインに関係すると思っている。ゲインの高いほうが、音色が変化するのがわかりやすい。だから真空管でも出力管より電圧増幅管を替えたほうが音色の変化が大きいと考えている。