300Bシングルアンプのシールド線を取り付けてGND線を緩く巻いた。電源トランスのそばを通るので3C2Vの同軸ケーブルを使った。カナレのL-3C2VSはRCAケーブルに使えばしなやかなのだが、アンプのシールド線としては太いし曲がりにくい。
続いて20個のCRを取り付ける。これで目の疲れる作業はほぼ終わった。
シャーシ内はこんな感じになった。いつもの風景だね。特性に問題が起こらなければこんな程度で構わない。チョークコイルの配線を束ねるとノイズが伝搬してしまうというのを思い出したので短い平行線にした。クロストーク特性の確認のため、配線は束ねていない。
休憩後に配線チェックを行う。3本のCRのリードを一緒に立ラグへハンダ付けするところで1本がされていなかった。チェックで導通がなかったから見つかったが、接触していたら見逃すところだった。
6N23Pを挿し、+Bに3kΩのダミーロードをつないで電圧の確認。300Bのグリッド電圧を-70Vに調整。
300Bを挿してカソード電流を監視、34mA程度しか流れない。PSVANE 300Bはバイアスが浅いようだ。調整したら53mAまで増やすことができた。
各部の電圧を測定。全体に電圧が低めだが問題ない程度。6N23Pの電流がシミュレーションより多く流れていることがわかった。
SP端子にDMMをつないでACボルトレンジにし、RCA端子に指を触れて電圧が上昇するのを確認。動作一発OKだ。
測定器をつないでひととおり特性の確認。利得は22.9倍と23.4倍となった。設計では22.9倍だったから一致といっていいだろう。
周波数特性は低域も高域も伸びている。残留ノイズは0.18mVと低い。300Bのrpは低いんだね。DFは2.9〜3.0だった。歪率5%での出力は8Wと望外の値が得られた。
とりあえず特性的には問題となるところはないようだ。