シャーシ内の掃除をして配線チェックをした後、6N23Pを挿し+Bにダミー抵抗3kΩを接続して電源オンし電圧を確認。次にダミー抵抗を外し、300Bを挿して電圧を確認。カソードに入っている1Ω両端の電圧を測定して300Bのプレート電流を53mAに調整。
SP端子にDMMをつないでACレンジにし、RCA端子に指を触れて電圧が上昇するのを確認。動作一発OKだ。段階を踏んで動作確認をしているので、大抵は動作一発OKとなる。
各部の電圧を測定。だいたい設計どおりの電圧となった。
測定器を接続して諸特性を確認。回路的には補助電源トランスのタップを26Vから30Vに変更しただけなので、試作機との比較がメインとなる。
諸特性を上記に示す。+B電圧が約5V上がったためか5%歪みでの出力が約0.5W増えた。利得もわずかだが増えた。DFもすこし高くなった。もっと電圧を上げれば特性が良くなるかも。
周波数特性。試作機とほぼ同じ。高域-3dB点が130kHz前後と伸びている。
クロストーク特性。20Hz〜20kHzでは-70dB以下となっている。
(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力4Vp-p、200mV/div(プローブ10:1)、20μS/div)
SP端子に0.047μF〜0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振の兆候は見られず安定していた。
特性を調べた限りでは問題となる点は無かった。
ところでPSVANEの300Bって電極の保持が甘いというか、すこし振動が加わっただけで残留ノイズが変化してミリボルトメータの針がピコピコ動いたりする。そんなものなのだろうか。