Analog Discoveryによる周波数特性の測定結果より、NFB抵抗を1.2kΩとすると高域にピークが生じないことがわかったので採用する。詳細な特性を測定した。
諸特性を上記に示す。歪率5%での出力は0.9W〜1.0Wといったところ。1.2kΩのNFB抵抗でNFB量は6.2dB〜6.5dBとなった。DFは5前後。残留ノイズは0.06mV〜0.07mVで低い。
手測定による周波数特性。400kHzまで素直に落ちていっており両チャンネルで揃っている。
クロストーク特性。20Hz〜20kHzでは-63dB以下となっている。低域に向かって上昇しているのは左右チャンネルのチョークを並べたためのようだ。6DN7シングルアンプでそうなっていたのを見逃した。
Lchの歪率特性。1kHzにおける5%歪みの出力は1.0Wだった。各周波数でかなり揃っている。1号機との違いはNFB量と残留ノイズによるもの。2号機はNFB量が少なく残留ノイズが低い。
Rchの歪率特性。1kHzにおける5%歪みの出力は0.9Wだった。Lchよりすこし悪めなのは71Aのコンディションによるものだろう。小出力での歪率が挙動不審で高く出たり低くなったりで正確に測れていない。
歪率5%での出力を1号機と2号機で比較してみた。低域と高域で違いが見られる。高域は2号機が伸びているためで、低域は1号機がT-1200の出力容量1.5Wに対し2号機がSE-7K4W-GLの4Wの違いによるものと思われる。これがパラレルフィードの効果だったら嬉しいのだが。
(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div)
SP端子に0.047μF〜0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振の兆候は見られず安定していた。
特性を測定した限りにおいては特に問題なしと判断する。