おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

5A6シングルアンプ・カソードバイパスコンデンサ追加

以前から気になっていた5A6シングルアンプの出力部にカソードバイパスコンデンサを追加してみた。

 

5A6_single_schematic9.gif

回路図を上記に示す。C15の100μF250Vがそれ。手持ちの関係でこの値とした。

 

5A6_single_inside15.jpg 画像右下に見えるすこし小さい電解コンデンサが追加したもの。

 

5A6_single_caracteristic4.gif 何か特性が変わるかと思って測定してみた。残留ノイズは変わったのかどうかよくわからない。

 

5A6_single_freq4.gif 周波数特性。

 

5A6_single_freq5.jpg Analog Discoveryで測定した周波数特性。大体20Hz以下でレベルが持ち上がっているのは、カソードバイパスコンデンサが実質2倍になったことによる。

 

5A6_single_freq3.jpg これは変更前の周波数特性。測定点が少ないので高域の差異は無視してね。

 

5A6_single_crosstalk2.gif クロストーク特性。これは大きく変わった。低域と高域のレベルが下がって20Hz〜20kHzでは-72dB以下となった。

 

5A6_single_distortion_Lch2.gif Lchの歪率特性。1kHzと10kHzでの5%歪みの出力が1.1Wから1.2Wになった。また、極小出力での歪率が良くなった。これはカソードに入っていた+Bのリプルがバイパスコンデンサによりアースされたため。

 

5A6_single_distortion_Rch2.gif Rchの歪率特性。1kHzと10kHzでの5%歪みの出力が1.1Wから1.2Wになった。また、極小出力での歪率が良くなった。

 

5A6_single_outside7.jpg

 

試聴してみると、以前よりダイナミックさやスケール感が増したようだ。女性ボーカルがより艶かしく歌うようになったのは気のせいだろうか。拙71Aシングルアンプに比べ何か足りないなと感じていた点が充実したように思える。

 

カソード抵抗に並列にはいっているパスコンより引用

それでも、カソード抵抗と並列にはいっているパスコンの容量が十分でないアンプと、余裕たっぷりの容量のコンデンサがはいっているアンプとでは、音の仕上がりにずいぶんと違いが出ます。従来、ここには47μF〜100μFくらいのコンデンサを入れるのが常識でしたが、私は経験上それでは足りないと思っています。すくなくとも220μF、できれば470μF〜1000μFくらいを入れてやりたいところです。 ここのコンデンサの値を大きなものに変更することによって、大きな改善効果が得られた(自作)アンプの数は非常に多いのです。

 

もしかしたら上記のことを証明したのかもしれないね。