45シングルアンプ1号機のリニューアルを考えている。手持ちの45ではハムバランサを回しても残留ノイズが1mVを超えてしまうものがあり、DC点火としたい。アンプ部は電圧増幅段を半導体構成のFET-Trカスコードエミッタフォロアとして45のグリッドを直結ドライブする。
45のEp-Ip特性図に5kΩのロードラインを引いてみた。動作点はEb=230V、Ip=31mAでEg=-43V。軽いA2級ドライブとし、えいやでグリッド+10Vまでドライブできるとした。カットオフは-120Vくらい。フルにドライブするためには、動作点からマイナス側は120-43=77Vで、プラス側は43+10=53Vあれば良い。
LTspiceで電圧増幅段のシミュレーション回路図を作ってみた。
シミュレーション結果はDC90Vをスタートし、マイナス側は6.3Vまでドライブしているので90-6.3=83.7Vのドライブが可能となり77Vをクリアする。マイナスのカットオフがもっとある場合はDC90Vを高めに設定する。プラス側は154.5Vのドライブで154.5-90=64.5Vとなり53Vに対し余裕がある。
電源部の電圧を検討する。45のグリッドはDC90Vなので、バイアス-43Vよりカソード電圧は90+43=133V。OPTはアンディクスのOPT-S14を流用するので、OPTの降圧は11Vくらい。必要な+B電圧は230+133+11=374Vとなる。
+Bの374VをPMC-100Mの280Vタップから作るのは無理なので、AC6.3Vを4倍圧整流して得られるDC30Vを足すことにする。
LTspiceで+B電源のシミュレーション回路図を作った。PMC-100Mの+Bタップの直列抵抗75Ωというのは、実験でダイオードとコンデンサによる平滑回路を組んだ時の出力電圧からフィードバックした値なので電源トランスの巻線抵抗ではない。
シミュレーション結果。+B電圧375Vというのはシミュレーション値なので、実際の電圧からR1の33kΩを合わせ込むつもり。
フィラメント電源は降圧DC-DCを使って45をDC点火する。aitendoのDC243ADJを使う予定。実験での詳細はこちら。
まあこんな感じで進めている。