通常聴いている音量でのDACのボリュームは11時くらい。 112Aシングルアンプでは10時くらいに抑えないと音量が大き過ぎてしまう。そこでNFB量を調整して利得を減らすことにした。加えて詳細な特性を再測定することで、備忘録として残しておこうと思う。
NFB抵抗R7は2.2kΩとなっていたが、これを1.8kΩに変更した。
特性を上記に示す。利得は20倍から17.9倍に減った。NFB量は6.0dBから7.0dBに増加。他に変わったのはDFが5前後に増えたことだろうか。
Analog Discoveryによる周波数特性。ぎりぎり20Hz〜20kHzの帯域を確保している。私の設計は電圧増幅段の高域を伸ばして出力段(出力トランス)で高域のカットオフを決めるので、出力トランスの高域が乱れているとそのまま特性として出てしまう。100kHz程度までなら素直なので問題はない。
クロストーク特性。20Hz〜20kHzでは-74dB以下で、高域での悪化が殆どない。
Lchの歪率特性。わずかに良くなったかなという程度で殆ど変わらなかった。
[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力1Vp-p、50mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]
SP端子に0.047μF〜0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振の兆候は見られず安定していた。 1dBのNFB量増加なので殆ど差は見られず、特性を測定する限りにおいては問題ない。
数日間試聴してきたが、今回の変更で音質に違いは感じられない。音量は10時半くらいでちょうど良くなり、11時まで上げると大きすぎる。自宅のシステムでは許容範囲なのでOKとする。回路的にはこれで決定かな。