おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

E88CCプッシュプルアンプ・配線完了〜動作確認

E88CCpp_inside4.jpg E88CCプッシュプルアンプの配線の続き。ソケット周りの配線とCRを取り付ける。アース母線をその後に取り付けた。アース母線はAWG18の撚り線の被覆を剥がし、撚り線にハンダを流したもの。

 

E88CCpp_inside5.jpg NFB配線とゾベル素子を取り付けたら、残るはアンプ基板への配線のみ。配線をピンヘッダへ直接ハンダ付けしてしまったので取り外しは容易でない。これで配線は全て終わった。

 

配線チェック後に+Bへダミー抵抗3700Ωを取り付けて電源オン、各部の電圧を測定する。両ユニットのグリッドの電圧が同じになるように半固定抵抗を回しておく。

 

ダミー抵抗を外し、E88CCを挿して再び電源オン。+B電圧とE88CCのカソード電圧を監視する。プレート電圧を測定してもDMMの表示に乱れがない。発振していないようだ。

 

SP端子にDMMをACレンジにして接続、RCA端子に指を触れて電圧が上昇するのを確認。動作一発OKだ。

 

E88CCpp_schematic3.gif DCバランス調整後に各部の電圧を測定した。E88CCのグリッドDC電圧が高め。これはLM334Z定電流回路の電流値が2.6mAの設計に対し2.5mAと低めのため。他の電圧に関しては特に設計値との差異はなかった。-Cの電圧はテキトウなのでこの値(-6.8V)でも問題ない。

 

グリッドDC電圧を下げるには定電流回路のR6を減らして電流を増やせば良いが、基板を外して抵抗を付加するのは容易でない。むしろD4のツェナーを選別して低いツェナー電圧とし、+B1を下げるほうがラク。でも、この状態でもE88CCの最大プレート損失をオーバーしていないし、変更する必然性はない。

 

E88CCpp_characteristic1.gif 取り急ぎ無帰還での諸特性を測定。周波数特性の高域がぐいーんと伸びて-3dB点が100kHz。利得は41.5倍あってNFBが十分かけられる。DFは低めで1.1。これはOPTの巻線抵抗が影響しているのかもしれない。

 

E88CCpp_freq1.png Analog Discoveryによる周波数特性。これは全く見事で500kHzまで凸凹が無い。ARITO's Audio LabのOPTの優秀さを裏付ける結果となった。

 

初期評価でのAction Itemは、E88CCのグリッドDC電圧が高めなのをどうするか。+B1を0.3〜0.4V程度下げるのが良さそう。後はNFBをかけて安定性の確認をする予定。