42シングルアンプに先日入手した41を挿してみた。挿してみた、鳴った、良い音!では全く意味がないので特性を調べておくことにした。
41は小型化した42のようで特性が微妙に違っているけどそんなに違いがない。ST-14の42に対し、ST-12の41だから最大プレート損失が42の11Wに対し、41は8.5Wとなっている。
回路図に実測の電圧を記入。カソード電流を42と同じ24.8mAにしたところ、オシロでサイン波が上下同時にクリップした。
諸特性を上記に示す。42の3結に比べて41のそれは利得が低くなり、rpがすこし高くなったせいかDFが低下、周波数特性はNFB量が減ったためかすこし狭帯域になった。出力は1kHzで1.8W〜1.9Wだった。
Analog Discoveryによる周波数特性。ISOのFC-12Sって特性管理がしっかりしており、高域特性は素直だし位相も見事に揃っている。
Lchの歪率特性。42では電圧増幅段と出力段で歪みの打ち消しがおきたが、41では2次歪み主体で直線状となった。
Rchの歪率特性。Lchとほぼ同じ特性となった。100Hzが他の周波数に比べて悪めなのはOPTのインダクタンスが少ないため。
3階の自室にて試聴する。意外に低音が豊か。普通に良い音だ(笑)。色付けが少なく聴いていてハッとすることがない。41は不満はないけど魅力的音質に乏しいように思われる。42は何か光るものを持っている感じ。41だけ聴いていたら良いと思うが42を聴いてしまったら私はそちらのほうを選ぶ。もっと聴いていたら変わってくるかもしれないけど。
このシングルアンプでは、42と41は差し替えができるので、あえて41シングルアンプとして組まなくても気分で差し替えて楽しめば良いと思った。