CV4055シングルアンプ実験機のNFBを出力段だけにかけるのではなく、初段カソードから出力段のプレートにかけるように変更してみた。NFB抵抗はテキトウに100kΩとした。なおDCカットコンデンサを入れなかったので、抵抗のワット数は2Wとした。というのは、ここで時定数を作りたくなかったから。
変更後の回路図。赤字で実測の電圧を示す。
シャーシ内部。
いつものように特性を測定。NFB量は2dB前後だった。
Analog Discoveryによる周波数特性。利得がすこし減ったくらいで特性に変化は見られない。
クロストーク特性。20Hz~20kHzでは-68dB以下。
Lchの歪率特性。初段からNFBをかけると、出力段だけをかけるより全体的に悪化し直線的になった。初段にNFBをかけないことで出力段との歪みの打ち消しがされていたんだね。
Rchの歪率特性。こちらも同じ。
じつは特性を調べる前に試聴してみた。2日間の印象だが、音が生き生きしている。低音がブーンと出る。おそらく歪みのため倍音が良く聞こえるのだろう。聴いて気持ちいいなら許したら。聴いているぶんには自分の耳を騙せてしまう。こりゃいいや!
直熱出力管でもないのにこんな好みの音が出るなんて、なんて自分は安価な耳をしているのだろう。2号機と比べたらどうなのかわからないけど、実力は伯仲しているとみた。