4P1Lシングルアンプ2号機にNFBをかけてみることにし、大体6dB程度ということで値を探ったところNFBの抵抗値は3.3kΩとなった。Analog Discoveryで周波数特性を測定したら高域にピークが生じていることがわかった。そこでNFB抵抗と並列に100pFを抱かせたらフラットになったので、この値でいくことにした。3.3kΩや100pFは手持ちにたくさんあり、選別して両チャンネルを合わせた。
回路図を上記に示す。3.3kΩと100pFが今回の変更箇所。
LchのNFB有り無しの周波数特性。
Lchの位相補正容量100pF有り無しの周波数特性。
RchのNFB有り無しの周波数特性。
Rchの位相補正容量100pF有り無しの周波数特性。
諸特性を測定。NFB量は6.3dBになった。周波数特性の高域-3dB点は150kHzまで伸びた。1kHzでの出力は1.6W。残留ノイズは0.05mVと低い。
クロストーク特性。高域で差が生じているが、20Hz~20kHzでは-68dB以下となった。
Lchの歪率特性。1kHzでは歪み打ち消しが効いて最低歪率が0.02%となった。
Rchの歪率特性。1kHzでは歪み打ち消しが効いて最低歪率が0.03%となった。
SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振には至らなかった。(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力1Vp-p、50mV/div[プローブ10:1]、20μS/div)
特性的には特に問題となる点はなかった。
大丈夫そうなので、3階自室で試聴する。透明度が高く、低音が出てスケール感がある。通常はエージングしないとアンプ本来の持つ音色にならないのだが、本機では当初から実力が出ているように思える。