実験機は配線チェック後に真空管を挿し、8B8プッシュプルアンプに接続して電源投入した。
実験風景。8B8プッシュプルアンプには+B1に相当する高電圧が無く、+Bにつないだために電圧が低くなってしまった。特注電源トランスがあるのだから、ヒーター電圧をそれで供給し電源部にはPCL83 CSPPアンプを使えば良いだろう。
実測の電圧を赤字で記入した。初段系の電圧が低いのは+B1が低いためで仕方ない。8B8のプレート電流が設計では25mAのところ23mAと低めで、8B8のグリッドバイアスがたまたま深い2本なのか、それともカソード抵抗値を減らして電流を増やすかを確認する必要がある。
諸特性を測定。NFB無しでのダンピングファクタは3.6あることから、OPTの接続は正しいと考えられる。NFBを仮にR19=2kΩとしたところ、利得が低くなりNFBが正常にかかることがわかった。
Analog Discoveryによる周波数特性。NFB無しでは高域にピークは見られない。電圧増幅段と電力増幅段のユニットを逆にすることで高域のピークが発生しないことがわかった。
NFBを7.9dBかけたところ70kHz付近に小さいピークが生じたので、NFB抵抗と並列に位相補正容量を入れれば良いと思われる。
今後の予定は電源部をPCL83 CSPPアンプに変更し、出力が大きい時にノッチング歪みが発生しないか確認すること、発振に対する安定性の確認などを行う予定。また、電圧増幅段と電力増幅段のユニットを逆にしないようにし、高域にピークが生じるかの確認をする。