新作アンプをオフ会のために宅急便で送ってしまったので、112Aシングルアンプを出してきて聴いている。なぜこのアンプなのかは、たまたま出しやすい場所にあったから。
このアンプはじつに自分好みの音がする。ニアフィールドで聴くぶんには低音の量感はあるし、女性ボーカルが美しく歌う。せいぜい100mWの小出力で聴いているから十分実用になる。
ただ100mWでも歪率が1%になろうかというレベルだから、歪みを加えたものを聴いているに違いない。人間は歪率が1%~2%程度で歪みを感知するらしい。
確かにピュアオーディオというかハイファイ(死語?)とは違うものを感じる。真空管で音色が装飾された世界。でもそういうものがあっていいと思うんだ。
ピュアオーディオをめざすのならそういうアンプやスピーカー、音源で聴けばいい。人によってそれぞれ"いい音"と感じるのは違っているはず。
例えば真空管ラジオから流れるAM放送をいい音と感じたりする人がいる。コンソールステレオから流れる音楽を心地よく思ったりする。レコードもその類だろうか。カセットテープで聴いている人もいるよね。
だから、絶対的な"いい音"というものは存在しないし、それは人それぞれの心の中にある。