71Aシングルアンプのシャーシ加工を始めた。ルーティンワークだからいつものやり方だが、誰かに教わったわけではないので自己流だ。
シャーシはW250mm×D150mm×H40mmでt1.0mmの硬質アルミ。おそらくA5052と思われる。まず穴開け図を印刷してカット、シャーシに貼り付けて定規とカッターでケガキ線を入れる。
十字の真ん中にオートポンチでマーキング。この真ん中というのが意外に難しい。ずれたところはオートポンチを斜めにしてもう1度打って、中央にマーキングがくるようにする。
穴開けは電源トランスの角穴から始めた。ステップドリルで丸穴を開け、ハンドニブラーで齧って鍵穴にし、コッピングソーの刃を通して一周くり抜く。アルミの1mm厚だから刃の進みが早い。ハンドニブラーだとどうしても周辺が歪んでしまうので、コッピングソーでカットしている。
シャーシの中に消しゴムをガムテープで貼り付けて騒音低減。
平ヤスリで端面を整えて電源トランスの角穴が終了。アルミ1mm厚だと、ついうっかり削りすぎてしまうので慎重に。私は1.5mm厚が一番慣れている。
続いてシャーシ前後面の穴開けをする。穴開けはドリルを1.5mm→3.2mm→ステップドリルで拡大の順番で広げている。1.5mmでずれた箇所は2.5mmで広げ、丸ヤスリで修正後に3.2mmで開けている。
ACインレットは角R仕様。単に四角だと隅がACインレットから見えてしまう。角Rは地味に難しい。
ロッカースイッチは13mm×19.2mmにノギスで測りながら開けた。
休憩の後にサークルカッターで真空管ソケットとブロック電解コンデンサの穴を開ける。ソケットは径31mm、コンデンサは径25mmで、サークルカッターは寸法を自由に開けられる。ハンドルを上にすくうように回すと歯が食い込まずに済むようだ。
シャーシサイドのアクリルパネルを止める穴を開ける。ドリルスタンドの裏技。ドリルを垂直に保つようにすると、穴のズレが防げる。反面オートポンチのマーキングのところに開くので、マーキングがずれていると修正が必要。
2日目。シャーシ上面の小さい丸穴50個を開ける。
真空管ソケット周りの放熱穴はステップドリルで開けるが、ドリルスタンドのレバーが下がりきった時に7mm径となるように調整した。
後は小さい丸穴だけなので、開けていったら終了。ただ電源トランスのボルト穴は実物に合わせて修正しながら開けた。
バリ取りをして掃除をし、工具類を片付けたら完了。
2日でシャーシ加工が終わるのは1mm厚の小型アルミシャーシだからで、重厚長大の真空管アンプを組んだら1mm厚では済まなくなって加工が大変、移動させるのも大変、お金も多くかかることになる。そういうのが好きな人はどうぞ。でも拙宅で聴くには小出力アンプで十分だ。