71Aシングルアンプ3号機にNFBをかけることにして、6dB程度となるNFB抵抗値を探ったところ、1357Ωとなった。手持ちの抵抗は1.2kΩと1.3kΩがあるが、迷った末に1.2kΩとしてみた。
回路図を上記に示す。
諸特性を測定。NFB量は6.6dBとなった。1kHzでの歪率5%における出力は1W。DFは5.7~6.1と十分な値まで増えた。残留ノイズは0.1mVを切って低くなった。
周波数特性。OPTのT-1200は高域が伸びないが、20Hz~20kHzはほぼ確保している。
LchのNFB前後の周波数特性。
RchのNFB前後の周波数特性。
クロストーク特性。高域でも悪化する様子はない。20Hz~20kHzでは-69dB以下となった。
Lchの歪率特性。110Hzが悪いのではなく、1kHzと10kHzでは初段と出力段で歪みの打ち消しがなされているものと思われる。
Rchの歪率特性。Lchとほぼ同じ特性。
(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div)
SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが、リンギングが大きいものの発振には至らなかった。もし、より安定に動作させたいというのならNFB抵抗と並列に位相補正コンデンサを抱かせるのをお勧めする。
特性を調べた限りにおいては問題なしと判断する。
もうここまでくれば試聴するしかないよね。のっけから好い音が飛び出してきた。透明感ある輝きとでも言うのか。いままで長い間42シングルアンプ3号機で聴いていたけど、音色はどちらも甲乙つけがたい。