おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

89Yシングルアンプ・NFBと詳細な特性測定

89YシングルアンプにNFBをかけることにし、とりあえず6dBということで値を探ったら1.8kΩとなった。80kHz付近にピークが見られるので、並列に220pFを抱かせたらフラットになった。この値で特性を測定してみよう。

回路図を上記に示す。

諸特性を上記に示す。NFB量は6.0dB~6.1dBとなった。高域-3dB点の周波数は150kHzまで伸びた。1kHzでの5%歪みの出力は1.6W~1.7Wとなった。DFは4.2~4.4まで増えた。残留ノイズは0.08mVまで低下。

Lchの周波数特性。

 

Rchの周波数特性。

 

クロストーク特性。20Hz~20kHzでは-75dB以下となった。

Lchの歪率特性。2次歪み主体の直線状となった。6Z-P1シングルアンプに89Yを挿した際には強い歪みの打ち消しがかかったが、本機ではならなかった。

Rchの歪率特性。Lchと同様のカーブになった。

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(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div)

SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが、リンギングはあるものの安定している。

特性を測定した限りにおいては、問題点は見つからなかった。

NFBをかけても音色のクリアさや粒立ちの良さは失われない。無帰還での試聴の差は低音の質にあると思う。無帰還ではソフトな感じだったが、ダンピングの良い低音が出てきた。