ふと電圧増幅段にトランジスタでエミッタフォロアを追加したら、という案が浮かんだので試してみることにした。
回路図の赤が今回追加した部分。Q1は手持ちの2SC2752Kで、Vceoが500Vのトランジスタだ。コレクタ電流は軽く1mA流すようにして、エミッタ抵抗R17は180kΩとした。
Analog Discoveryによる無帰還の周波数特性。エミッタフォロア追加で高域が伸び、利得が少し増えている。利得が増えたのは、おそらくEF39にとってPEN45DDのグリッド抵抗270kΩの負荷が見えなくなったため。さらに高域の位相の遅れが改善している。
NFB前後の周波数特性。
エミッタフォロア追加前後の諸特性を比較。高域カットオフは42kHzまで伸び、利得は少し増加、NFB量は4.5dBまで増えた。またDFは3.2となった。
歪率特性。10kHzでの歪率カーブが1kHzと同じになり、改善されている。
シャーシ内部。よく見ないとどこに追加されているかわからない。
効果があることがわかったので、利得とNFB量の見直しをする予定。