やっぱり電圧増幅管は赤いやつがいい!ということで、以前から欲しかったEF37Aを入手してしまった。MullardのEF37Aだ。球ころがしをしてみたかったんだよ。
EF39をEF37Aに交換し、電圧を測定したところ、EF37Aのほうが設計の電圧に近くなった。利得を調べたらEF39より多いし、これならNFBも多くかけられるということで、R9を1.8kΩから1.5kΩに変更した。
諸特性を測定。NFB量は当初の予定どおり6.3dB~6.5dBとなった。高域カットオフは63kHzまで伸びた。DFも高くなって4.2。残留ノイズは0.2mV台になった。EF37Aって低ノイズなんだね。特性的にはいいことづくめじゃないか。
LchのNFB前後の周波数特性。
RchのNFB前後の周波数特性。
NFB後の両チャンネルの周波数特性。OPTの特性が見事に揃っている。
クロストーク特性。EF39では残留ノイズに埋もれて正確に測れなかったが、EF37Aにしてようやく見えたという感じ。20Hz~20kHzでは-67dB以下となった。
Lchの歪率特性。EF39のような歪み打ち消しはそれほど起きていないが、各周波数でカーブが揃っている。
Rchの歪率特性。こちらのほうがわずかに特性が良い。
(10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力2Vp-p、100mV/div(プローブ10:1)、20μS/div) SP端子に0.047μF~0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが、リンギングはあるものの発振には至らなかった。
トランスの養生テープを剥がし、サイドパネルを取り付けた。3階の自室で試聴する。EF37Aの赤が映えるね。低音に馬力はあるし、オールマイティなサウンドになった感じ。EF39ではストリングスにハッとすることがあったけど、概して大人しいサウンドだと思った。これで球ころがしができる。
気になることが1つ。電源トランスが唸るのだ。音量としては、残留ノイズ約3mVといったところ。この時期はエアコンを切っているので部屋が静か。音楽が無音になった時に聞こえてくる。対策としてはシャーシとの間にゴムワッシャを挟むくらいしか思いつかない。シャーシに反響している唸りが減れば気にならなくなると思うのだが。