常用している7C5ラインアンプから、ごくたまに左チャンネルからピーという小さい音がするようになった。これは、真空管の電極の支持が弱くて発振してしまうため。そこで、別の球に変えてみることにした。
7C5はロクタル管だ。ロクタル管はもともと車載用途として開発された。だが7C5をラインアンプとして使用するとなると、マイクロフォニックノイズに対しては殆ど無防備だ。
手持ちの7C5を使って選別する。選別は利得と残留雑音、ショックで行う。ショックというのは、動作中にシャーペンで管壁を叩いてノイズの出方をチェックしたもの。◎:優秀、○:並、△:弱いといった具合である。
斜めに置いてある3本は、叩いてみて明らかに電極の支持が甘いので選別で落とした。上記の9本に、もともと使用していた2本で実験開始。
結果は上記のとおりとなった。残留雑音は問題ない。利得は2.72倍〜3.16倍でばらついている。この中から、No.6とNo.7をペアで選んだ。外観が同じ、利得が揃っている、ショックに関してはまあまあだったからである。
ついでに7C5ラインアンプを撮影してみた。RCAの7C5は管壁がカーボンスートされていて、かつトップがゲッターで覆われているのでヒーターの点灯状況が全く見えない。