おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

DAC付ラインアンプ・容量負荷による周波数特性

5A6 CSPPアンプの初段をFET+Trカスコード回路で検討していたら、高耐圧バイポーラトランジスタが入手難であることに気づいた。それではトランジスタの代わりに高耐圧FETならどうかな、と考えた。

 

とあるBBSで質問してみたら、高耐圧FETだけで差動回路を組んだら、という回答が返ってきた。でも高耐圧FETの入力容量は大きくて、例えば2SK1152なら160pFある。

 

それではDAC付ラインアンプにそれで組んだメインアンプをつないだら周波数特性がどうなるのだろうか? というわけで、調べてみることにした。

 

大真面目でよくわからんことをやってるけど、ラインケーブルは100pF〜200pF/mはあるということなので、プリアンプ〜メインアンプ間のケーブルを長くしたらどうなるか?と読み替えることもできるわけだ。

 

被測定ラインアンプはコレで、FETを片チャンネル2個だけ使用した簡単なもの。このラインアンプの出力インピーダンスは1.7KΩ位らしい。一般的なラインアンプと比べると高めだと思う。出力に容量が付くことで高域の周波数特性が悪化するに違いない。

 

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ラインアンプの入力にオシレータ、出力にそれぞれバリコン(430pF)・抵抗・ミリボルをつなぐ。抵抗Rはメインアンプの入力インピーダンスに相当するもので、47KΩとした。

 

ミリボルの電源をオンにし、抵抗を外した状態で容量を測ったら、バリコンの羽を全部抜いた状態で520pFとなった。意外と接続したケーブルの容量が大きいようだ。バリコンの羽根を全部入れた状態では1000pFとなった。

 

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バリコンの羽根を抜いた状態(=520pF)と、羽根を入れて160pFだけ増やした状態(=520+160=680pF)での周波数特性を比較した。高域特性は大して変わらないけど、容量を増やすと高域の落ちる角度が変わってくる。曲線がより低い周波数から落ちると予想したんだけど違った。2つの曲線が高域で交わるまでは、容量を増やしたほうが高域のレベル低下が少ないんだね。

 

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ついでにバリコンの羽根を全部入れた状態(=1000pF)で測定してみた。曲線はかなり明確に、200KHzくらいまでは高域のレベル低下が少なく、それ以上の周波数では急カーブで低下していく。

 

一般的なラインアンプなら出力インピーダンスが低いので容量負荷による影響は少ないと思うけど、これを耳で聴いて違いが認められるかどうかはわからない。何をやっても変わる世界だから否定はしないが、皆さんならどう判断されるだろうか。

 

(2012.11.3追記)

今回は容量負荷による周波数特性の差を調べてみたわけなのだが、これくらいなら全く問題ないようだ。ということがわかったので一安心。

(追記ここまで)

 

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おまけ。ラジオデパート3階にあるサンエイ電機の営業予定(2012年11月〜12月)。