評価編でDC-DCのVoutに22mV程度のノイズがあると書いたが、低減できるかどうか実験してみることにした。
一番簡単なのはVoutにCRによるLPFを入れることだ。LCによるLPFも試してみることにした。
実験回路は手持ち部品を使って100Ω+47uF、100uH+47uFで行った。結果はどちらも22mV→0.25mVまで低減できた。
CRによるLPFでは+Bのインピーダンスが上昇する。クロストークは20Hzで17〜18dBほど悪化。LPFを片チャンネル毎に用意する必要がある。また抵抗分により+B電圧が6.5V低下した。
残留ノイズはLch 2.7mV→1.0mV、Rch 2.6mV→0.5mVまで低減。これ以上はDC-DCをシールドしないと難しいだろう。Lchのほうが多いのは、DC-DCのインダクタから発生するノイズをOPTの配線が拾っていると考えられる。
これはLCによるLPFを入れてクロストーク特性を測定したもの。残留ノイズが低減したので埋もれていた特性が浮かび上がってきた感じ。20Hz〜20KHzで-62dBを確保している。
これはCRによるLPFの波形。上がVoutで下がLPF出力。1.1Vp-pが0.14Vp-pまで減少している。
これはLCによるLPFの波形。上がVoutで下がLPF出力。1.1Vp-pが0.12Vp-pまで減少している。LPF出力のノイズの周波数を読み取ってみたら86MHzとなった。アンプの動作とはかけ離れているから問題にはならないだろう。