これは6922全段差動DCDCミニワッターの基礎実験となる。
Re Electronicsから真空管アンプ用DCDC電源モジュールを入手した。
本機の+B電圧は150V。電源モジュールは電圧可変だが最低電圧は実測180V。これでは高すぎるので改造が必要だ。
R2(と基板にシルク印刷されている)は1.5MΩ。これに手持ちの2.2MΩを並列に接続してみる。合成抵抗は1.5M//2.2M=891KΩ。これで電圧可変範囲は107.3V〜300V以上となった。
必要な+B電源は150V・50mA。評価にあたり負荷をEL34に定電流回路を組み込んだものとした。
赤字は実測値を示す。電源モジュールの入力には16V4.5AのACアダプターを使った。効率は、入力16.4V*0.671A=11.0Wで出力は150V*0.0523A=7.85Wなので7.85/11=71.4%となる。
実験風景。
電源モジュールの出力をオシロで観測。パルス波形が出ている。波形は0.12Vp-pで周期は45.5KHz。ミリボルでは4.2mVrmsとなった。これは出力にコンデンサを接続していない。
出力に3.3uF400Vの電解コンデンサC1を接続した時のオシロ波形。波形は0.06Vp-pで1.5mVrmsまで減った。
ふと思い立ってLCフィルタを入れてみた。手持ちの関係で1mH5Aと3.3uF400Vのコモンモードフィルタとした。
結果はミリボルで0.3mVrms、オシロでパルス波形が観測できなかった。これならOKだと思う。
実験風景。
なお、フィルタを入れる位置や配線長によって数値や波形がかなり変化するので、拙ブログで示した値は参考程度にして欲しい。
(2013.7.20追記)
アキバへ用事で出かけたついでに鈴商でラインフィルタを購入。1個150円。松下製で33mH0.3A、2.691Ωと書かれていた。このコイルに交換したところ、残留ノイズは0.15〜0.2mVrms、電圧降下は0.29Vと良好な結果となった。