USBアイソレータを使用して1台のPCで歪率測定をする実験を以前行ったことがあるが、今回オーディオインターフェースにSound BlasterのSB-DM-PHDを用い、USBアイソレータの有り無しで歪率特性に差異があるかどうか調べてみた。
実験の構成は上記のとおり。PCとSB-DM-PHDの間にUSBアイソレータを割り込ませた。もしPCの電源由来のノイズが歪率特性に影響しているとすれば、なんらかの違いが出るはず。
USBアイソレータはコレを使用した。DACでの使用は24bit48KHzまでとあり24bit96KHzは保証外であるが、実際に試してみた限りにおいては大丈夫のようだ。
ケースに入れたところ。ケースはデバイス側のGNDに接続し、ホスト側とは絶縁してある。
なお、USBアイソレータの電源供給にはトランス式のACアダプタを使用した。
歪率測定には拙6SN7全段差動アンプを使用した。
測定結果を上記のグラフで示す。USBアイソレータの有り無しで測定を行い、gifアニメにしてみた。 USBアイソレータを入れたほうが、ほんのわずかではあるが低ノイズになっているようだ。でもこの程度なら測定誤差と言ってもいいだろう。
10KHz・出力0.001WでのWaveSpectraのスペクトル。USBアイソレータ有り。
10KHz・出力0.001WでのWaveSpectraのスペクトル。USBアイソレータ無し。ノイズのスペクトルはUSBアイソレータ有り無しでほとんど変わらない。
わずかに1例ではあるが、PCの電源ノイズはほとんど歪率特性には影響しないことがわかった。