おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

3B7パラシングルアンプ・電源トランス版回路図作成

DC-DCをやめて電源トランス版の回路図を作成してみた。

 

+B電圧が180Vと低いので、トランスの端子電圧は150V程度が最適。でも市販のトランスとなると春日のH24-0101くらいしかない。このトランスはヒーター巻線が0-6.3Vの1つしかないので、フィラメント電源に絶縁型DC-DCを使うかヒータートランスを追加する必要がある。

 

ではトランスの端子電圧で160V程度のものを探すと春日のH12-0429がある。やはりヒーター巻線が0-12.6Vの1つしかない。でもこれには裏ワザがあって、6.3Vは中間タップなので巻線が2本出ているのを切り離せば0-6.3Vが2つになる。でも新品のトランスに手を加えるのは躊躇するよね。

 

東栄にはPT-10があって160V端子とヒーター巻線0-6.3Vが2つある。オネダンも4,633円(税込み・2015年6月現在)と先に挙げたものより安い。これで設計してみよう。

 

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というわけで、電源トランス版の回路図を上記に示す。PT-10のレギュレーションがわからないので53mA流したら整流直後の電圧がどのくらいになるのかわからない。アンプはA2級だが電流の変動はほとんど無いので、仮にレギュレーションが悪ければ電圧が低くなって都合が良い。

 

というわけで、160Vの約1.3倍である212Vを整流直後の電圧としてみた。+Bとの差は32Vもあって、TK3A60DAが1.7Wを消費して発熱する。このFETはシャーシに取り付けて放熱するつもり。

 

R8は150KΩと決め打ちとなっているが、でたとこ勝負で+B電圧が上下したら合わせ込む予定。

 

アンプ部のコンデンサがC1に1000uF、C2に100uFを奢っているのに対し、電源部のC4・C5・C6・C7・C8は容量をケチっている。そのほうが安いし形状も小さくなるから。この値で大丈夫なのかLTspiceでシミュレーションしてみた。

 

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シミュレーション回路図。3B7はテキトーに3秒後に定常状態となるようにした。ツェナーのD7・D8・D9は電圧を合わせ込むためにLTspiceのライブラリにあったものを使用。

 

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シミュレーション結果を上記に示す。Vinに幅があるのはリプルのため。だいたい12秒くらいで定常状態となる。Voutのリプルは1.2mVrmsくらい。これを7KΩ:8Ωの変圧比29.6で割ると0.04mVがSP端子に現れることになる。本当かいな?

 

+B1は、+B自体にリプルが少ないのでC7・C8はケチっても構わない。だから形状も小さい100uF50Vというのにした。

 

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