前回は千石電商と秋月電子通商で入手できるMOSFETを使ったインピーダンス測定を行ったが、今回は若松通商で入手できるMOSFETを使って追加測定をしてみた。
測定回路は前回と同じ。注入アンプの出力電圧E1を0.1Vとした。結果として得られた出力インピーダンスの値は相対値(値の大小)として見てほしい。
今回測定したMOSFET。選定基準としてTO-220SISの樹脂モールドタイプでVDSSが600Vのもの。2SK3067が右から2番めに写っているが、要はその代替になるFETを探すという目的だ。
というわけで、結果を上記に示す。出力インピーダンスの低い順に並べてある。値は400Hzでのもの。アレアレ?2SK3067がブービー賞!?
FETのバラツキかも、と思ってもう1個の2SK3067のサンプルを測定して比較。3.8Ω位で大体一致している。
2SK3067とTK3A60DAのインピーダンス特性をグラフに並べてみた。殆ど一致している。これなら代替と言っていいだろう。私が入手した2SK3067のgmがたまたま低めだったのか?
今回測定した全サンプルのインピーダンス特性をグラフに並べてみた。2SK3067はCissが低いのか高域でもインピーダンスの上昇が少ない。でも2SK3067よりインピーダンスが高かったのは2SK1758だけという結果になった。
VDSSが600VのMOSFETで、今回測定した中で一番出力インピーダンスが低かったのは2SK2352だった。でも前回の測定でVDSSが500Vだけれども2SK3234は2Ωという結果だったから、前回も含めてインピーダンスが一番低いのは2SK3234ということになる。
ちなみに高域でのインピーダンス上昇を防ぐには、リプルフィルタの出力にコンデンサを入れる以外にゲート直列抵抗の値を減らす方法がある。実験では3.3KΩを入れている。でもこれは発振防止なのであまり減らすと良くないはず。どのくらいまで減らせるかは実際にやってみないとわからない。