おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

45シングルアンプ・新旧アンプの比較試聴

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新45シングルアンプがほぼ完成したので、新旧の45シングルアンプの比較試聴をやってみた。片方のアンプを使っていろんな曲をしばらく聴き、イメージができたところでもう一方のアンプに替え、しばらく聴くというやり方で行った。試聴は何度も繰り返した。

 

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結果は新45シングルアンプのほうが低域に力がある反面、高域がおだやかな感じ。

 

旧45シングルアンプのほうが高域に輝き(とでもいうのかな)があって気持ちよく聴いていられる。 旧45シングルアンプのほうが良いと思った。せっかく新しいのを製作したのにこれでは意味がないではないか。

 

回路は旧45シングルアンプがFETと6J5のカスコード、Trのエミッタフォロアで45を直結駆動していてカップリングコンデンサが無い。新45シングルアンプは6DN7のカソードチョークで45を直結駆動していて初段カスコードとはカップリングコンデンサで接続している。

 

本来ならカップリングコンデンサの有り無しで差が出たんだよ、と言いたいところなのだが、新45シングルアンプにまだチューニングの余地が残されているかもしれない。

 

以前拙VT-62シングルアンプでコンデンサ実験をやったことを思い出した。

 

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新旧45シングルアンプは私が信号ショートループと呼んでいる回路方式を採用している。カソードバイパスコンデンサCkが無いので、出力管〜OPT〜信号ループ形成用コンデンサCloopで一周し、電源コンデンサCbを通らない。

 

そこで小容量のカソードバイパスコンデンサCkを接続してみたところ、音色のチューニングが可能であることがわかった。妻のコメント「すっきりとして聴きやすい」が気になった。

 

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新45シングルアンプの回路上に追加したコンデンサを赤枠で示す。手持ちの都合上0.47μFとした。

 

早速聴いてみたが当初は音色に全く変化が感じられなかった。しばしば経験しているが、こういうチューニングは瞬間的に変化が出るとは限らない。逆に変化があっても、それが時間とともに変わるかもしれない。

 

ながら聴きして数時間経つと、曲によっては鮮烈とも言えるような感じに変化してきた。これなら旧45シングルアンプと比較しても遜色がない。しいて言えば新45シングルアンプはオールマイティーというイメージかな。旧45シングルアンプには高域にキラキラ感がある。

 

音色に違いがあるのは明らかだけど、どっちも良い。