3A/107Aシングルアンプの無帰還における特性に問題ないことが確認できたので、NFBをかけることにした。だいたい6dB程度ということで値を探ったら、NFB抵抗が1.8kΩの時になることがわかった。
回路図を上記に示す。
詳細な特性を測定。利得は17倍と拙宅では使いやすい値となった。NFB量は6.4dB〜6.6dB。残留ノイズは0.13mVと低い。出力は1kHzで0.5Wと、拙112Aシングルアンプと同じ値となった。
Analog Discoveryによる周波数特性。高域がストンと落ちているせいでNFBをかけても不安定にならない。ギリギリ20Hz〜20kHzがフラットといったところ。
クロストーク特性。20Hz〜20kHzでは-76dB以下となっており、高域でも殆ど悪化が見られない。
Lchの歪率特性。112Aシングルアンプとほぼ同特性。1kHzでは歪みの打ち消しがきいて低歪みとなっている。
方形波応答。[10kHz方形波、ダミーロード8Ωでの出力1Vp-p、50mV/div(プローブ10:1)、20μS/div]
SP端子に0.047μF〜0.47μFのコンデンサをつないで方形波観測し、ダミーロードをオンオフしてみるが発振の兆候は見られず安定していた。 特性を調べた限りにおいては特に問題は見られない。
サイドパネルを取り付け、養生テープやフロントパネルの保護紙を外した。これで完成かな。透明感ある音色だと思うけど、112Aとの音色の違いを見出すのは難しい。出力わずか0.5Wのアンプだけど、拙宅では十分実用になっている。