おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

高耐圧MOSFET

真空管アンプのリプルフィルタに使える高耐圧MOSFETを挙げてみた。基本的にソースフォロアで使うので、順伝達アドミタンス|Yfs|の高いほうがリプルフィルタの出力インピーダンスが低くなるはず。ただデータシートの条件は真空管アンプで使う100mA程度に対して数Aと大きいので、果たして実使用上同じなのかはわからない。

今回はパッケージがTO-220のフルモールドのものとした。これはシャーシやヒートシンクに固定しやすいから。

 

実際にFETリプルフィルタの出力インピーダンスを求めるには電流注入法でやるのが良い。ただ私の実験では測定電圧でインピーダンスの値が変動してしまうので、FETの相対的な出力インピーダンスの大小しかわからない。
https://onnyo01.hatenablog.com/entry//201606/article_8.html
https://onnyo01.hatenablog.com/entry//201606/article_16.html

一般的に高耐圧MOSFETVgsは3~4Vあるので、FETリプルフィルタの出力電圧を高く保ちたい場合にはFETでなくトランジスタを使う(Vtは0.6Vくらい)、小さなチョークコイルでLCフィルタを通す(FETリプルフィルタの入力のリプルを小さくする)、入力電圧を嵩上げする(ex.6.3Vを整流して加える)などの方法がある。

 

FETリプルフィルタの出力インピーダンスは数Ωで、DCから20kHzまではほぼ一定。グラフで高域が上昇しているのはゲートの発振防止抵抗によるもので、出力にコンデンサを入れることで防止できる。AC的には、+BはGNDとショートとみなせるので、ステレオで左右チャンネルを共用したり、電圧増幅段へのデカップリングを省略してもクロストークが悪化しない。

 

ご参考