ヤフオクにて12A6GTを落札した。12A6はメタル管が有名だがGT管も少ないながらあるようだ。
今回は12A6GTを使ったシングルアンプを考えてみた。考えるだけならタダ(真空管の代金はかかっているけど)だし置き場所にも困らない。
じつはEL32シングルアンプの前作(解体してリニューアル)では12A6GTも対応していた。これで手持ちの12A6GTYに差し替えて鳴らすと結構好みの音がした記憶がある。
メタル管12A6の三結のEp-Ip特性図にロードラインを引いてみた。軽く使うことを考えて、動作点はEb=250V、Ip=20mAとしている。動作点でのrpは3.3KΩ。
ロードラインは14KΩと10KΩで引いてみた。A2級を想定しグリッドを+10Vまで振った場合、グリッド電流は約4.5mAなので十分ドライブ可能と判断した。14KΩではカットオフ側が長すぎるが10KΩはちょうど良いかんじ。
10KΩの場合の出力を計算してみる。私はロードライン一杯に振った場合のプレート電圧から出力を算出している。おおよそ近い値が得られるので使っているが、最適かどうかはわからない。
ロードライン一杯に振った場合のプレート電圧は60V〜250V〜450Vなので390Vp-pとなり、無理やり実効値に変換すると138Vrmsとなる。OPTの変圧比は√10KΩ:8Ω=35.4:1。OPTの2次側の電圧は138/35.4=3.9Vrms。OPTの損失を20%とすると3.12Vrmsとなり出力は1.2Wが算出される。まあこんなもんかな。
OPTはアンディクス・オーディオのOPT-S14を想定している。これはユニバーサルOPTで10KΩ:8Ωで使う。
回路図を作成してみた。これはEL32シングルアンプからの焼き直しでほぼ同じ構成となっている。ミニアンプにしたいので前段は半導体とした。電源トランスはPMC-95Mで、140V〜0V〜140Vをブリッジ整流する。電流は定格の60%で最大60mAだから大丈夫。
FETリプルフィルタの前にチョークコイルを入れようかな?KAC-210なら2H100mA。残留ノイズを低くするというよりシャーシ上の空き地を埋める目的だ。なお、+B電源回路はフィッティングができていないので、もし製作するとなったら見直しの必要がある。