おんにょの真空管オーディオ

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古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

染谷電子シングルOPT、A57-7K48Sの特性測定

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染谷電子のシングルOPT、A57-7K48Sを入手したのでいろんな特性を測定してみた。

 

データシートでは7KΩ:0-4-8Ωで出力は3W/50Hz、許容DC電流は55mA MAX、周波数特性は60Hz〜50KHz -3dB Idc=55mAとなっている。また1次インダクタンスは約15H(100Hz 5V DC55mA)。データシートはこちら(pdf)。

 

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接続図を上記に示す。 実測のサイズはW73mm×D55mm×H60mmでビス間は63mm(M4)、重量はNo.3が605g、No4が602gだった。

 

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添付されていたNo.3の測定データ。

 

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こちらはNo.4の測定データ。

 

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測定治具を用いてNo.3のインダクタンスを測定した。1次DCRは265.5Ω(at 22℃)。重畳DC電流を20mAとしたのは6DJ8パラシングルアンプでの使用を考慮した値。50Hzでのインダクタンスは18.7Hだった。ちなみに重畳DC電流30mAでは18.3H、40mAでは18.0H、50mAでは17.1Hとなった。

 

春日無線のKA-5730では重畳DC電流30mAで15.9Hだったから、A57-7K48Sのほうがインダクタンスが多い。

 

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OPTの2次0-8Ω間に8Ωのダミーロードを接続した時のインピーダンス特性。400Hzでのインピーダンスは7.6KΩで、仕様よりはすこし高め。

 

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6DJ8パラシングルアンプでKA-5730の代わりにA57-7K48Sをつないで周波数特性を測ってみた。利得は18.2倍でNFBは7.0dBかかっている。位相補正なし。100KHz前後にすこし凸凹があるものの、350KHzまでなだらかに落ちていっている。No.3とNo.4で特性が良く揃っている。-3dB点は170KHzとなった。

 

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重なっていてわかりにくいのでNo.3の周波数特性。107KHzに小さなディップがある。

 

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No.4の周波数特性。85KHzと107KHzに小さなディップがある。

 

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No.3のみ歪率特性を測定した。歪率カーブ自体は変わらないが、KA-5730よりわずかではあるが低歪みとなった。

 

このOPTは6DJ8パラシングルアンプ2号機に使用予定。