89/38シングルアンプに使用する半導体の選別をした。これは左右チャンネルで電圧や電圧増幅段の利得を揃えようといった理由なので必須ではない。利得に関しては真空管でも変わるし、それなら電圧増幅段の利得だけはそろえておこうという考え。なお、備忘録としての記録なので詳細に記載している。
現状の回路図を上記に示す。
2SK117BLはFET&CRD選別治具でId=2.2mAにおけるVGSが-0.368Vと-0.367Vの2本を選別。Idは回路の電流に合わせている。
2SC2752KはLCR-T4でhFEが35の4本を選別。LCR-T4はhFEの低いトランジスタに関しては選別できる。
1N5386Bは1mAの電流でツェナー電圧が182.2Vと182.3Vの2本を選別。発熱により電圧が上昇するのと外部温度を一定にするため、白手袋をした指でつまんで電圧が安定したときの値を読んだ。
1N4735Aは0.5mAの電流でツェナー電圧が6.01Vと6.00Vの2本を選別。
平ラグパターンを作成した。平ラグは+B電源部にアンプ部2枚の計3枚。一緒にソケット周りの配線とCRの接続を描き込んだ。まあ同じ端子を配線でつなげば実体図もどきにはなるのだが。
+B電源部の平ラグパターン。10Pの平ラグだがすこし混んでいる。
作成した平ラグ基板。シャーシ内部の高さは最大47mmで、基板の高さは約45mmとギリギリ。裏蓋にコンデンサの頭がつかえることはあるまい。ちなみに使用したKMGの400V47μFは高さが31.5mmで、未入手のKXJなら20mmと大幅に低くなる。そんなに小さくなるものなのか?
FETの2SK3234はシャーシに固定して放熱させる。発熱量は1.1Wだから大したことはない。
アンプ部の平ラグパターン。8Pの平ラグに片チャンネル分が乗る。
作成したアンプ部の平ラグ基板。
今後は組み立てを予定。