謹賀新年 本年もよろしくお願いします
拙ブログでは、年頭に昨年製作した真空管アンプを振り返ることにしている。昨年製作した真空管アンプは全部で7台あった。一昨年も同じ台数だったから、まだ製作意欲は衰えていないようだ。製作順に簡単なコメントを付けてみた。
(1)42プッシュプルアンプ
42を3結にしたシングルアンプの音色を気に入っているので、プッシュプルにすれば出力増が見込めるのではと思った。ただA1級ではあまりに出力が小さいので、6N1PのカソードフォロアによるA2級でドライブすることにした。当初はDEPPであったが、差動アンプとすることで艶のある音色と優れた音場感を両立できた。
(2)CV4055シングルアンプ
じつは、CV4055(6CH6)シングルアンプの製作は3台目だ。手持ちのトランスを組み合わせて1台作ってみた。バンド型トランスを使ったので、ケースはボンネット付きを採用。このアンプは初段のカソードから出力段のプレートにNFBがかかっており、OPTはNFBループの外となっている。これはこれで魅力的な音質に仕上がったと思う。
(3)8B8プッシュプルアンプ
ARITO's Audio LabのDE-8K7Wを使用した差動プッシュプルアンプ(正確にはもどき)。以前8B8を使ったプッシュプルアンプを製作したらヒーターの明かりが綺麗だったので、また作ってみたいと思った。シャーシは情熱的なミラノレッドで塗装した。
(4)4P1Lシングルアンプ2号機
好音質の4P1Lで小さい真空管アンプを作ってみたいと思った。シャーシはW200mm×D130mm×H40mmで(株)奥澤の特注。OPTはARITO's Audio LabのSE-7K2W。1号機と比較試聴したが、違いを聴き分けられなかった。
(5)8B8 CSPPアンプ
OPTはARITO's Audio LabのBW-2K7WでマッキントッシュタイプCSPPアンプを製作した。これは8B8プッシュプルアンプとデザインが同一で、ダークブルーマイカメタリックで塗装した。赤の差動プッシュプルアンプ、青のCSPPアンプというわけだ。出力は6Wで、差動プッシュプルアンプは4.5W。そういえば聴き比べしていないなあ。
(6)42シングルアンプ3号機
42シングルアンプ2号機はデザインが気に入らないので解体し、3号機を製作した。OPTの1次インピーダンスを5kΩとし、出力は2.5~2.7Wと増えた。試聴結果は、特に鮮度の良い音という印象。
(7)71Aシングルアンプ3号機
たまたまヤフオクで入手した71Aを使って、42シングルアンプ2号機の解体で出た電源トランスと組み合わせて製作した。デザインはシンメトリーで、電源トランスを前進させ後方にブロック電解コンデンサを2本立てたもの。このデザインは気に入っているので数台の製作実績がある。
昨年も同じことを書いたけど、まだコロナ禍にあって流行と収束を繰り返しながらしばらく続くと予想している。他の国ではエンデミックが見えてきたところもあるようだが、日本の集団免疫はずっと先のように思われるし、店内や公共施設でマスクが取れるのは数年先かもしれない。
今年の真空管アンプの製作予定としては、ARITO's Audio LabのDE-8K2Wを使った6N6Pプッシュプルアンプを考えている。6N6PプッシュプルアンプとしてはDEPPを製作したことがあるが、6DJ8系に替えてみたら良かったのでそちらにしてしまった。今ならチューニングの手立てがあるので、それでやってみたいと思う。
それ以降の真空管アンプの製作予定は無いのでご安心を。まだ製作意欲が衰えていないようだから、何か作ってしまうかもしれない。年頭には予定がなくてもそうやって製作してきたという経緯があるし。