おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

謹賀新年

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本年もよろしくお願いします

能登半島地震により被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます

いつも年頭には昨年製作した真空管アンプを振り返ることにしている。製作した新規アンプは8台で、改造品が1台だった。

(1) 6N6Pプッシュプルアンプ

ARITO's Audio Labの超小型出力トランス、DE-8K2Wを使ったプッシュプルアンプ。基本的には差動構成だが出力段カソードに小容量のコンデンサを入れることで、高域でDEPPとなるような動作としている。特性的には差動アンプのそれなのだが、DEPPの血を混ぜることにより音色のチューニングを行っている。

(2) 89Yシングルアンプ

電圧増幅段がFET-Trカスコードでエミッタフォロアを介して89Yをダイレクトにドライブする、拙真空管アンプでは標準の回路構成。グリッドキャップを白のセラミックから黒のものに替えた。

(3) 38シングルアンプ(改造)

元は6Z-P1シングルアンプだったのを改造した。このアンプはすこし変わっていて、パラレルフィードとなっている。出力トランスにDC電流を流さないのでOPTにはDEPP用のものを使った。38の音は聴いたので、今度はEL32はどうかと思っている。

(4) 6B4Gシングルアンプ

ARITO's Audio LabのSE-5K10Wを使ったシングルアンプ。電圧増幅段がFET-Trカスコードでエミッタフォロアを介して6B4Gをダイレクトにドライブする。6B4Gのカソード電圧が高くなりがちで、通常のカソード抵抗では発熱が大きいため、カソードに電圧を加えて半固定バイアスとしている。

(5) 6AR5シングルアンプ

電圧増幅段に6AU6、出力段に6AR5を使ったラジオ球によるシングルアンプ。ラジオ球ではあるが、製作に手抜きはない。

(6) 89/38シングルアンプ(依頼品)

89を使ったシングルアンプに38も使えるようにしたもの。38はピンコネが違うので変換ソケットを使用する。シャーシはホンダのミラノレッドで塗装した。回路的には89Yシングルアンプとほぼ同じ。

(7) PEN45シングルアンプ(依頼品)

欧州球であるPEN45を3結で使ったシングルアンプ。シャーシはホワイトパールで塗装。電圧増幅管のCV1056の赤が映える。

(8) 6FJ7シングルアンプ2号機

テレビ球の6FJ7を使って、小さくてかわいいアンプを作ってみた。これは2台目。シャーシは特注で、サイズはW200mm×D130mm×H40mm。とにかく小さく作ろうと思ったわけではない。デッドスペースとなる電源トランス前には電解コンデンサを置いた。


(9) PEN45DDシングルアンプ

依頼品のPEN45シングルアンプと同等のアンプを作ってみたい。ただ真空管は同じものが入手できず、PEN45DDとした、これは2極管が2つ入っている。電圧増幅管にはEF37Aを使った。黒のシャーシに赤いタマが映える。PEN45DDは3結としたが、入力容量が大きく、EF37Aで増幅した後にTrによるエミッタフォロアを追加した。


以上、製作したアンプを振り返ってみたが、相変わらず製作意欲が衰えないようで、まだ製作したいアンプが構想にあって困っている。とにかく、現在依頼品で仕掛中のR120シングルアンプ本番機を仕上げることと、もう1台の12B4Aシングルアンプを製作すること。他にはVT-25シングルアンプはどうかと思っている。

12B4AシングルアンプはARITO's Audio Labの超小型出力トランスSE-5K2Wを使い、出力は1.3W程度を予定している。VT-25シングルアンプはトリタンの輝きが美しい。電圧増幅段には6DN7を使いカソードフォロア直結を考えているがまだ回路は未定。

そういえばケーナの製作依頼があった。10年来製作していないので、どの程度思い出せるかが課題。竹だから金属加工よりは楽だけどチューニングが難しい。