おんにょの真空管オーディオ

おんにょの真空管オーディオ

古(いにしえ)の真空管を使った好音質のアンプで音楽を聴きましょう。(お約束事) 追試は歓迎しますが自己責任でお願いします。

CV4055シングルアンプ・仮組み

穴開けが終わったCV4055シングルアンプ本番機のシャーシにパーツを取り付けてみた。

 

とりあえずパーツの干渉がなく組めることがわかった。+B用電源トランスの端子はシャーシを裏返すと曲がってしまうので、ダンボールで養生する。

 

真上から見たところ。

 

シャーシ内部。立ラグとOPTの固定ネジが接近してしまった(赤丸印)。そのラグを使わなければ良いだけなので問題なし。

大丈夫そうなので、シャーシの保護ビニールを剥がしてバリを取った後、本組み立てに入る予定。

ミニオフ会2022年春

今年も横須賀の民家で行われたミニオフ会に参加させて頂いた。早く到着したので横須賀駅の海岸側にあるヴェルニー公園へ。ここには実に多くのバラが植わっていて5月と10月に花を楽しめる。

 

ヴェルニー公園入口。

 

護衛艦「くまの」

 

護衛艦とバラ。

 

護衛艦「くまの」とバラ。

 

潜水艦とバラ。

 

細長い公園の中央。

 

雄しべがきれい。

 

バラのアーチ。

 

艶やかな色のバラ。

 

バラの花のアップ。

 

ミニオフ会の会場へ。システム全景。スピーカーはSONYのSS-G5、CDプレーヤーとコントロールアンプ。

例によって私は駄耳なので音質の評価は控えさせて頂く。ちゃんと特性を追い込んだアンプであれば、瞬間切り替え試聴をしても違いはわかりにくい。ましてや私は聴取環境が変わると音質の評価ができなくなってしまう。

今回の参加者は6名で、真空管アンプは全部で9台あった。私は2台のアンプを持ち込ませてもらった。自分でアンプを回路設計して製作できる人は少ないと思うし、ほぼ9割の人は従前の回路で作例を元に製作していると思われる。そういう点では特殊な集まりと言えるのかもしれない。

 

交代で1台のアンプを鳴らしながらアンプの紹介。発表会形式ではなくもっとフランクなやり方で進む。技術的な話が多かったし、私は普段から人に接して会話する機会が少ないので聞き手に徹した。というか、聞いているだけで意識を集中するので大変だった。

 

きんさん製作のオーディオセレクタ。6台のアンプを切り替えられる。ボリューム付きでリモコン切り替え可能。

 

・EL3Nシングルアンプ(きんさん)
欧州管であるEL3Nを使ったシングルアンプ。マイコン制御によりスイッチで5結・UL接続・3結を切り替えられる。詳細はこちらを参照(pdf)。

EL3Nシングルアンプのシャーシ内部。

 

・12GN7 CSPPアンプ(きんさん)
gmの高い映像出力管12GN7を使用したCSPPアンプ。詳細はこちらを参照(pdf)。

12GN7 CSPPアンプのシャーシ内部。

・71Aシングルアンプ(おんにょ)
ARITO's Audio LabのSE-7K4W-GLをOPTに使用したパラレルフィードアンプ。詳細はこちらを参照。

 

・42プッシュプルアンプ(おんにょ)
3結の42をA2級でドライブした差動プッシュプルアンプ(正確にはもどき)。詳細はこちらを参照。

 

・9R-A6 3パラシングルアンプ(ARITOさん)
15DQ8の5極部をチョーク負荷のカソードフォロアで使い、9R-A6を3本パラレルにドライブしたシングルアンプ。詳細はこちらを参照(pdf)。

9R-A6 3パラシングルアンプのシャーシ内部。

 

・45シングルアンプ(ARITOさん)
12AU7のカソードチョークで45をA2級ドライブするパラレルフィードシングルアンプ。OPTはSE-7K4W-GL。詳細はこちらを参照(pdf)。

45シングルアンプのシャーシ内部。

・6BQ5 CSPPアンプ(菊地さん)
電圧増幅段は6AU6のQuad IIドライブによるCSPPアンプ。詳細はこちらを参照。

 

・6080 CSPPアンプ(菊地さん)
電圧増幅段が半導体のチョークドライブで6080を駆動するCSPPアンプ。詳細はこちらを参照。

6080 CSPPアンプのシャーシ内部。

 

・25AV5 CSPPアンプ(MFさん)
テレビの水平出力ビーム5極管である25AV5を使用したCSPPアンプ。トランス類はMFさんの手巻き。

 

最後に幹事をつとめられましたMFさんに深謝致します。

CV4055シングルアンプ・シャーシ加工

CV4055シングルアンプ本番機のシャーシ加工を始めた。穴開け図を印刷してシャーシに貼り付け、定規とカッターで罫書く。オートポンチで案内穴をマーキングした後にペンで丸印を入れた。

 

穴開けする前のシャーシ。

加工し始めてわかったことだが、アルマイト加工したアルミ板に白い保護用ビニールが貼ってある。アルミは硬いA5052ではなく、A1050のような純アルミかもしれない。加工しやすいが注意しないと削りすぎてしまう。

アルマイト加工されているので表面は導通が取れない。導通させたいところを削っておくか、菊ワッシャを挟むなどの手間が必要。なお今回は塗装しないことにした。

 

サークルカッターでMT管用の穴を開けているところ。

 

全ての穴が開け終わったシャーシ。電源トランスの角穴が無いのとアルミが柔らかいので、1日半で穴開けが完了した。+Bの電源トランス固定用のアングルは50mm×50mm×3mmの等辺アングルを90mmの長さにカットしたものを入手し穴開けした。

 

反対側から見たところ。

この後はパーツを仮付けして問題がないか確認し、保護ビニールを剥がしてバリ取り、本組み立てに入る予定。

CV4055シングルアンプ・レイアウト図作成

CV4055シングルアンプ本番機のレイアウト図を作成した。

印刷してシャーシにパーツを乗せてみたところ。+B用電源トランスのアングルは未入手なので、単に寝かせただけになっている。

 

真上から見たところ。ヒータートランス(左上)の端子が出っ張るので内側に向けた。シャーシ上の有効サイズは225mm×142mmで、シャーシサイズW250mm×D160mmに対し狭くなっている。

 

ボンネットにはツバがあるので、そのぶんシャーシ上にパーツを配置できない。ただしボンネットの固定アングル上は領空侵犯が可能。

 

ボンネットを被せたところ。

 

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現状のレイアウト図はこのようになっている。初段管6BQ7Aが電源トランスに近すぎるのが気になって少々移動した。まだ変わるかもしれないけど。

 

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とりあえず穴開け図を作成。

帽子を染める

私は散歩する時にこの帽子を被っている。YupoongのFLEXFITというやつで、締付けが殆どなく風に吹かれても飛ばないので愛用している。ところが1年もすると色あせしてみすぼらしくなっちゃうんだね。

 

内部を一周する形でボクサーパンツのゴムのようなものが一周している。これはフリーサイズでLからXLに相当する。

新品に買い替えようと思ったら、イギリスからの取り寄せになってコロナ禍やウクライナ情勢により3~4週間かかるらしい。購入してずっと待つのもいいけど、途中で紛失するかもしれない。

帽子の機能的には問題ないので、染料スプレーで染め直せばまだしばらく使えるのではないかと思った。染料スプレーは染めQというもので、ブラックの70mlを購入した。

 

帽子はあらかじめ洗剤で手洗いし、干して乾燥させておいた。駐車スペースに新聞紙を敷き、ペットボトルですこし持ち上げた状態でスプレーする。これってアクリル塗料なんだね。いつも使っているシャーシ塗装と同じ。染めムラがないようにいろんな方向からスプレーし30分くらい放っておいた。70mlでギリギリ1個の帽子を染められるくらいの量だった。

 

こんな感じに仕上がった。下部はまだ染めきれていないが問題ない程度。触ってみたけどあまりゴワゴワしていない。もっと厚くスプレーしたらそうなるかも。帽子だからそれでも構わないけど。

これであと1年くらい使えればいいなあと思っている。

CV4055シングルアンプ・トランスの配置検討

今回ボンネット付きのシャーシを選んだのは、実験機の配置のまま本番機を製作しようと思ったから。実験機は大きめのシャーシを使っているので、本番機ではトランスの間隔が狭まることになる。


トランスをいろんな配置にして残留ノイズを測定する。電源トランスからOPTへの誘導ハムの影響がどの程度なのか。

 

これは現状の実験機。残留ノイズはLch 0.11mV、Rch 0.13mV。

 

(1) シャーシ上が狭くなるので、電源トランスをOPTに近づけてみた。残留ノイズはLch 0.23mV、Rch 0.31mVに増えた。残留ノイズを0.3mV程度許容すれば、この配置でいける。

 

(2) 電源トランスの向きを変えてみた。Lch 0.19mV、Rch0.24mV。残留ノイズはすこし減るものの、あまり変わらない。右下の+B用電源トランスの影響が大きい。

 

(3) 電源トランスを斜めに配置。Lch 0.22mV、Rch 0.25mV。やはり誘導ハムを受けるのは変わりない。

 

(4) 電源トランス2個を寝かせてみた。Lch 0.07mV、Rch 0.09mV。コアの中心軸が直交するので、誘導ハムの影響が減って残留ノイズが低くなった。一般的な電源トランスが伏せ型なのには意味がある。

 

(5) 今度はOPTを寝かせてみた。Lch 0.09mV、Rch 0.10mV。やはりコアの中心軸を直交させると誘導ハムの影響が減る。ただこの方法はOPTが接近することによって低域のクロストークが悪化する。数値でいうと20Hzで4dBくらい悪くなる。

 

(6) +B用の電源トランスだけ寝かせてみた。Lch 0.10mV、Rch 0.10mV。この電源トランスからの誘導ハムが支配的であることがわかった。

今回の実験では6通りの配置を試してみたが、コアの中心軸を直交させることで誘導ハムの影響が少なくなることが確認できた。トランスを寝かせるためにはアングルを使って固定するのが良いと思う。OPTを寝かせると、シャーシの奥行きを考慮するとOPT同士が接近するため、低域のクロストーク悪化が防げない。

これらの配置の中では(6)が良さそうだ。

 

CV4055シングルアンプ・ボンネット付きシャーシを入手

CV4055シングルアンプ用にボンネット付きシャーシを入手した。株式会社奥澤製で、BS-250受注生産品となっている。納期が受注後20日以内だか30日間だかよくわからないのだが、発注したら翌日に発送連絡があったので慌てた。その間に何をしようかとぼんやり考えていたところだったから。

 

ケースの外観。ボンネットはたぶんt0.8mmの鋼板製で、ガンメタリックのハンマーネット塗装がされている。ボンネットの高さは100mm。

 

ひっくり返して撮影。裏蓋が外れる構造になっている。放熱のスリット付き。

 

シャーシの側面は奥澤オリジナルシャーシに似ているが、四方を折り曲げた構造でオリジナルシャーシのような側部のパーツを溶接するようにはなっていない。

 

ボンネットを外したところ。Lアングルでボンネットを固定するようになっている。シャーシの上側はLアングルがあるぶん、アンプの外装パーツを配置できない。有効スペースは225mm×142mm。シャーシはオフホワイトの塗装がされてアルマイト加工がされて保護用ビニールが被っている。シャーシを加工した後にビニールを剥がせば良い。

 

シャーシの裏側。シャーシはt1.5mmのアルミでサイズはW250mm×D160mm×H40mm。

 

折り曲げた両方をプレートでつないでネジで固定してある。

 

裏蓋はt1.0mmのアルミでエラストマ(たぶん)のゴム足が付いている。W248mm×D158mmでオフホワイトの塗装がされアルマイト加工がされ、保護ビニールが被っている。

ずいぶん凝ったつくりでコストがかかっていると思うのだが、価格は低く抑えられているのではないか。

 

CV4055を追加入手

CV4055を2本、追加で入手した。どうもありがとうございます。もし実験機を本番機として仕立てるのなら、タマの予備が無くなってしまうので必要だと考えた。そこで、実際に使えるかどうか実機で調べておくことにした。

 

調べるついでに6BQ7Aを差し替えて、左右の利得がなるべく揃うようにした。諸特性を上記に示す。まっさらな新品のためか、1kHzでの出力は1.1W~1.2Wあった。

結果は問題なく十分使えることがわかった。

ここ数日実験機で音楽を聴いているが、十分な魅力を備えていると思われるので本番機を製作する方向で考えている。

CV4055シングルアンプ・小変更

前回の記事で備忘録として終了しようと思ったんだね。でも出力が0.7~0.8Wというのはすこし物足りない。2号機では2W出るからで、+Bの電源トランスのタップとCV4055のカソード抵抗を変更すれば1W出るんじゃないかと思ったわけ。金太郎飴的な記事だが、これで最後にするつもり。

 

CV4055のロードラインを上記に示す。3結に近いUL接続だから3結で考えた。青線が現状で、+Bを上げてプレート電流を増やすと赤線のようになる。

 

回路図を上記に示す。電源トランスの+Bタップを200Vから220Vに変更、またカソード抵抗R8を390Ωから360Ωに変更した。赤字は実測の電圧。

 

諸特性を上記に示す。1kHzでの出力は1Wを達成。

 

周波数特性。変化無し。

 

クロストーク特性。ほぼ同じ。20Hz~20kHzでは-68dB以下。

 

Lchの歪率特性。曲線が右下へ移動し出力アップ。

 

Rchの歪率特性。こちらも同じ。

ロードラインを見るとわかるけど、CV4055は余裕の動作になっている。最大プレート損失は12.5Wあるからもっと増やせるのだが、真空管が高温になるし寿命も縮む。

このまま何日か聴いてみて、音質が気に入ったら本番機として組み立てるかもしれない。

 

CV4055シングルアンプ・再び比較試聴

NFBを変更したCV4055シングルアンプ実験機とCV4055シングルアンプ2号機を再び比較試聴してみた。

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CV4055シングルアンプ実験機。

 

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CV4055シングルアンプ実験機の回路図。

 

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CV4055シングルアンプ2号機。

 

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CV4055シングルアンプ2号機の回路図。

両機とも3結に近いUL接続で細部がいろいろ異なっている。DFは実験機が3.2、2号機が3.5だから殆ど一緒。NFBが嫌いな人は実験機の2dBを取るだろうし、2号機の10dBという値を聞いたらダメ出しするに違いない。

いろんな曲で15分くらい聴いた後に交代しながら印象を頭に刻む。実験機と2号機での違いは低音の出方で、実験機のほうが緩くボーンという感じがする。2号機のほうは締まっていてパンという印象。聴いた感じだから極端に違うわけではない。中高音の出方は一緒で区別がつかない。繊細な曲は繊細な音色で表現する。女性ボーカルの印象も同じ。

CV4055シングルアンプ・NFB変更

CV4055シングルアンプ実験機のNFBを出力段だけにかけるのではなく、初段カソードから出力段のプレートにかけるように変更してみた。NFB抵抗はテキトウに100kΩとした。なおDCカットコンデンサを入れなかったので、抵抗のワット数は2Wとした。というのは、ここで時定数を作りたくなかったから。

 

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変更後の回路図。赤字で実測の電圧を示す。

 

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シャーシ内部。

 

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いつものように特性を測定。NFB量は2dB前後だった。

 

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Analog Discoveryによる周波数特性。利得がすこし減ったくらいで特性に変化は見られない。

 

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クロストーク特性。20Hz~20kHzでは-68dB以下。

 

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Lchの歪率特性。初段からNFBをかけると、出力段だけをかけるより全体的に悪化し直線的になった。初段にNFBをかけないことで出力段との歪みの打ち消しがされていたんだね。

 

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Rchの歪率特性。こちらも同じ。

 

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じつは特性を調べる前に試聴してみた。2日間の印象だが、音が生き生きしている。低音がブーンと出る。おそらく歪みのため倍音が良く聞こえるのだろう。聴いて気持ちいいなら許したら。聴いているぶんには自分の耳を騙せてしまう。こりゃいいや!

直熱出力管でもないのにこんな好みの音が出るなんて、なんて自分は安価な耳をしているのだろう。2号機と比べたらどうなのかわからないけど、実力は伯仲しているとみた。

CV4055シングルアンプ・比較試聴

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今回製作した実験機。トランスのAC100Vがむき出しだったりしているが、あくまで実験機なのでご了承を。

試聴での印象はさわやかな音で、「独特な艶っぽい音」「欧州系のこってりした音」という印象は無い。やはり個人の受ける印象は自分とは異なることがわかった。

 

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比較用にCV4055シングルアンプ2号機。

実験機の低音が出る感じがするのは、おそらく低音でKNFが減少してDFが低くなっているためだと思う。2号機のほうは締まった低音だ。実験機はサンオーディオのSV-VT25 Limitedと共通の音色が感じられる。あくまで記憶の中の音なのだが、SV-VT25もVT-25にPG帰還がかかっているところが同じ。

 

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2号機はカソードバイパスコンデンサが+Bに接続されており、この回路の音色が出ているようだ。あくまで繊細でクリアなのに対し、実験機はそこまでは表現されない。

どっちが好きかと言われたら2号機と答える。でも2号機はCV4055のカソードに定電流回路が入っているし、定電流回路の最低動作電圧を確保するためにグリッドにプラスの電圧をかけているし、ずいぶんと凝った回路になっている。

 

今回での音色の印象が異なった原因として、パーツの違いがあるのではないか。私の場合、CRには産業用の汎用品を用いているし、それで音色のチューニングをしないから。

 

CV4055シングルアンプ・詳細な特性測定

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特性を測定する前に、回路の電圧を再測定。NFB抵抗を接続することで、初段の電圧が微妙に変わるので。

 

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諸特性。NFB量は1.3~1.4dB。ほんのすこしだけかかっている。特性の変化は少ない。1kHzでの出力は0.7W~0.9Wだった。

 

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周波数特性を再掲。

 

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クロストーク特性。初段6BQ7Aのユニットを1本で左右を共用しているわりには高域での悪化が少ない。20Hz~20kHzでは-64dB以下だった。

 

f:id:onnyo01:20220411171322g:plainLchの歪率特性。110Hzが悪めなのはOPTのインダクタンスが少ないため。

 

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Rchの歪率特性。Lchと同様。

ちなみに2号機の特性はこちら。1kHzでの出力が2.6W~2.7WあるのはCV4055に30mA流しているためで、そのせいか200kHzあたりに小ピークがある。裸利得が多いので、NFBも10.7dBかけている。

CV4055シングルアンプ・動作確認

配線チェック後に真空管を挿して電源投入、各部の電圧をチェック。大きな違いがないことを確認後、SP端子にDMMをACレンジにして接続、RCA端子に指を触れて電圧が上昇することを確認。動作一発OKだ。

 

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各部の電圧を測定。ほぼ設計どおり。

 

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無帰還での諸特性を測定。高域は伸びており、裸利得は7倍前後。DFは2.6~2.8と無帰還にしては値が良い。残留ノイズは0.13mV~0.14mVと電源トランスとOPTを離して置いたためか低かった。

 

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Analog Discoveryでの周波数特性。これはNFB抵抗680kΩを仮接続した状態。かまぼこだが200kHzまでは素直だ。反転アンプなので位相特性が変なグラフになっているが、どのようにしたらよいのかわからない。

とりあえず特性を測定したところでは問題ないようだ。次回は詳細な特性測定を予定。

CV4055シングルアンプ・組み立て完了

配線はまずAC1次側から始めた。次にヒーター配線を行う。J631Wの巻線並列は、表示のとおりに接続すればよいことがわかった(巻線並列は実験機だから許す)。

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点灯式。ヒーター電圧は6.4Vだった。

+B電源基板に配線を取り付け、ダミーロード6.5kΩを接続しテストする。+Bは設計値が231Vだったが実測244Vと高い。R10の抵抗値の計算を間違えていた。18kΩから80kΩ(47k+33k)に変更し、+Bは実測233Vになった。

 

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回路図を修正(R10)。


立ラグへの配線を進めた。トランスや入出力端子が離れているので配線が長くなる。OPTの2次側、0Ωがプラスになるのと、KNFの配線がつながるので戸惑ったができた。

 

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全ての配線が終わった状態。スカスカだけど、これで全部。

 

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CRを取り付けた。最後に入力のシールド線を配線して全て完了。NFB抵抗はまだ取り付けていない。

この後は配線チェックを行い動作確認に移る。