真空管アンプ
きっかけはヤフオクでARITO's Audio LabのSE-5K2Wを落札したことだった。このOPTは角型ケース入りの超小型で出力容量2W、1次5kΩ(ULタップ付)、2次4-8-16Ωで最大DC重畳電流は30mA。 その頃ミニオフ会で6AN8Aを4本頂いた。6AN8Aは電圧増幅の5極管と、同じく電…
12B4Aシングルアンプでは電圧増幅段と電力増幅段で歪みの打ち消しをしてみようと思う。初段のプレート抵抗を100kΩから半分の50kΩにしたところ(NFB抵抗はそのまま)、波形の上下がほぼ同時にクリップすることがわかった。ただ利得が8.6倍と、想定していた利得…
とりあえず問題はなさそうなのでNFBをかけてみることにし、NFB抵抗は1.3kΩとした。高域に小ピークが見られるので並列に330pFを接続したところ、フラットになった。 Analog DiscoveryによるLchの周波数特性。 Rchの周波数特性。 詳細な諸特性を測定。高域-3dB…
組立が完了した12B4Aシングルアンプの配線チェックをする。回路図と突き合わせて誤配線や配線忘れを確認。+BのGNDショートがないか確認した後、真空管を挿して電源をオンし+Bと12B4Aのカソード電圧を監視する。大体設計値どおりになったら各部の電圧を確認。…
12B4Aシングルアンプの組み立てを始めた。 パーツが勢ぞろいしたところで記念撮影。12B4Aシングルアンプキット(基板組立済)。 組み立ては仮組みで確認しているから順調に進み、パーツが全て取り付いた。ロッカースイッチのガタは無かったが、使用していると…
塗装が終わった12B4Aシングルアンプのシャーシと裏蓋の磨きをする。最初にホコリの付いているところをピンポイントで#2000のペーパーで削っておいた。浴室でコンパウンドシートで水研ぎをする。削れてくると表面に付いた水滴に色がついてくる。シャーシや裏…
12B4Aシングルアンプの電源部は平ラグに組むので、先に作成しておくことにした。 電源部の平ラグパターン。 パーツを集めたところ。CRや半導体は事前にテスターで確認してある。 平ラグのスペーサーにFETを固定するので、10mmと7mmを使用する。FETの厚みは大…
まったくもっていつもの金太郎飴的な記事だが、備忘録として残しておこうと思う。12B4Aシングルアンプの仮組みを解体し、シャーシと裏蓋の保護ビニールを剥がす。リューターに付けたペーパーコーンで溶接跡やバリを削る。 浴室で水をかけながら#400のペーパ…
またいつものごとく金太郎飴的な記事になってしまうが備忘録なのでご了承を。12B4Aシングルアンプのシャーシ加工を始めた。 シャーシは株式会社奥澤のO-27、W250mm×D150mm×H40mmでt1.0mmのアルミ。穴開け図を印刷してカット、シャーシに貼り付けて定規とカッ…
とある方から真空管アンプの製作依頼があったのは昨年の11月だった。それはR120とC3eを使ったシングルアンプだ。 R120は傍熱3極管でヒーターは6.3V1.45A、最高プレート電圧300V、最大プレート損失15W。プレート電圧250V、プレート電流60mA、OPTのインピーダ…
配線とCR取り付けが終わったR120シングルアンプ本番機の配線チェックを行う。問題なさそうなので真空管を挿して電源投入、R120のカソード電圧と+B電圧を交互に測定する。大丈夫のようだ。素早く各部の電圧を測定。ボリューム最大、SP端子にDMMをACレンジにし…
R120シングルアンプ本番機の組み立てを始めた。まず外装パーツを軽いものから取り付けていく。取り付け終わったらトランスをビス止めする。OPT2個、チョークコイルの順に取り付けた。次はブロック電解コンデンサ。2個目がビスまで指が届かず苦労したが、なん…
先日回路設計したVT-25シングルアンプは、カソードフォロアの電源を左右チャンネルで共用している。これはクロストークで問題にならないか? 拙300Bシングルアンプはカソードフォロアの電源を左右チャンネルで分けているが、ショートさせたらクロストーク特…
全くもって金太郎飴的な記事だが、別々の作業になってしまったので仕方ない。裏蓋用のカットされたアルミ板が横山テクノから届いた。サイズはW398mm×D226mmで、シャーシよりは小さくしている。厚さは1.5mmでA5052のアルミ。 穴開け図を印刷してアルミ板に貼…
R120シングルアンプ本番機の進捗。穴開けが終わったシャーシにパーツを仮組みして問題がないかどうか確認する。 整流管AZ50の袴下部とソケットの固定ネジの頭が干渉したので、皿ネジを使うことにする。シャーシは皿グリした。 反対側から見たところ。 シャー…
RCAの42を2本入手した。42シングルアンプで鳴らすのに、日本製のタマだとノイズが出たり、こき使われてお疲れだったりして元気でしっかり使えるものがなかなか手に入らない。42は古典管だから、日本製のタマだとどうしても信頼性的に不安のあるものが多いの…
R120シングルアンプ本番機のシャーシ加工を始めた。シャーシは株式会社奥澤のO-43、W400mm×D230mm×H55mmのアルミでt2.0mmのもの。いつもどおり穴開け図を印刷してシャーシに貼り付け、定規とカッターでケガキ線を入れる。十字の中央をオートポンチでマーキン…
VT-62シングルアンプを鳴らしながらVT-62のフィラメントが灯っているようすを見ると、じつに美しい。フトVT-25なら何本かあったよなと確認したら3本出てきた。売却したアンプの予備として買ってあったタマだ。 VT-62シングルアンプは電圧増幅段に6DN7を使っ…
謹賀新年 本年もよろしくお願いします 能登半島地震により被災されました方々に心よりお見舞い申し上げますいつも年頭には昨年製作した真空管アンプを振り返ることにしている。製作した新規アンプは8台で、改造品が1台だった。(1) 6N6Pプッシュプルアンプ AR…
2台のアンプの製作が同時進行だから似たような記事が続くがご了承のほどを。12B4Aシングルアンプのレイアウト図を眺めていたら、6AN8Aはあまり発熱しないから放熱穴いらんじゃね?と思った。穴を削除して16個の削減。 12B4A周りの放熱穴だけ残した。 穴開け…
R120シングルアンプ試作機を解体した。パーツはハンダをSPPONでおおまかに取り除き、ハンダ吸い取り線で綺麗にした。 再びパーツ状態になった。 本番機は株式会社奥澤のO-43、W400mm×D230mm×D55mmで厚さ2.0mmのアルミシャーシを使う。試作機より奥行きが30mm…
12B4Aシングルアンプの実体図もどきを作成した。これで使用する立ラグの個数が決まる。1L2Pが4個、1L4Pが4個だ。もどきというのは描かれていない配線があるからで、回路図と照合しながら接続する必要がある。CRパーツも記号で描かれており、実物がわからない…
そういえば12B4Aシングルアンプでバラック実験をやっていなかったな、ということで、特性がどんな感じになるのか、そしてCRのディメンジョンを決めるために行うことにした。 実験風景。最初に電圧増幅段を組んだところ、6AN8Aの5極部のプレート電圧が90V程度…
R120シングルアンプ試作機を依頼者の元へ送ったので、自分のアンプの設計を進めておく。12B4Aシングルアンプのレイアウト検討を行った。今回はオーソドックスな配置とし、後面にトランス、前面に真空管を並べた。シャーシは株式会社奥澤のO-27(W250mm×D150mm…
今更ながら、自分がやっていることはいろんな真空管を使ったアンプを製作するのではなく、自分に心地よく鳴る真空管を使ったアンプを製作して聴くことだと気がついた。そのための真空管探しなのだと。そうなんだよね。原音再生なんてどうでもよくて、自分の…
いちおう日記なので、梱包のようすも書いてみた。宅急便での発送は自分なりのやり方だが何度となくやっている。だからこれが良いというわけではなく、もっと良い方法があると思う。 カットされたアルミ板が届いたので、裏蓋用に穴開けをした。毎度のことだが…
RchのC3eの利得が低いのはわかったけど、CRのディメンジョン変更で利得をLchと同じレベルにできないか。プレート抵抗の変更、g2抵抗の変更をしてフィッティングを試みる。プレート抵抗は75kΩから110kΩまで増やすと利得が増えるものの、それ以上ではプレート…
組み立てが完了したR120シングルアンプ試作機の動作確認を行う。まず簡単に回路チェックした後、真空管を挿して電源投入。素早く+BとR120のカソード電圧をチェックする。変な電圧でないことを確認。回路の電圧はほぼ予定どおり。SP端子にDMMを接続してACレン…
R120シングルアンプ試作機の配線の続き。真空管ソケット周りの6本の配線を取り付ける。後は22個のCRの取り付けだ。事前にテスターで値を確認しながら取り付けていく。カットしてフォーミングしたリードに予備ハンダをしてから取り付けた。残りは入力からボリ…
もうできた?まだできねーよ!他にいろいろやることがあるし。R120シングルアンプ試作機の配線は1時間くらいやったら休憩を挟んでいる。とてもじゃないがぶっ続けで作業できない。 電源回路のみ組み上げてテストを行う。回路の実測の電圧を赤字で示す。AC100…